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手軽でも本格派 
ネットで習い事 お手本動画、スピード講評 
  東京朝刊 by 山口暢彦
インターネットで「おけいこ」ができるサービスが増えている。自宅で、プロの技を動画でみてその技術を学んだり、ネットを通じて短時間で練習の評価を得られる点が好評のようだ。おけいこ事を始めたいが、忙しくて教室に通う暇がない−そんな人は一度、利用を考えてみてはどうだろう。

インターネット教室「空海」には、プロの筆遣いの動画を見ながらレッスンできるコースも=東京都千代田区のニスク(撮影・山口暢彦)

翌日には添削
ネットで書道が学べる「インターネット書道教室『空海』」を平成14年から提供しているのがネット通信教育のニスク。同社の滝裕子社長は「書道人口が減るなか、(広く普及している)ネットというツールを使って書道の魅力を広めたいと思った」とサービス開始の理由を語る。

ホームページなどから会員登録すると、筆遣いの方法を解説するテキストや手本、半紙、筆などの教材が送られる。大人向けの毛筆講座は書体などで9つのコースに分かれ、一括払いの料金は3万3000円。うち、「楷書(かいしょ)」「行書」などの4コースは、プロの書家の筆遣いの手元を撮影した動画を閲覧できる。

各コース24課題。1課題につき、おおむね1、2枚書いて、市販のスキャナなどで読み込んでデータ化し送信すると、書家がプリントアウトして朱筆で添削、送り返される。「返信に1週間かかる郵送の通信添削と違い、このサービスは翌日には送り返される。書いた印象が残っているうちにおさらいできて効果的」と滝社長。

現在の受講者は約100人。年齢層では25〜35歳と50歳以上が多く、あわせて約6割を占めるという。

こっそり練習
ネットで楽器演奏のレッスンが受けられるサービスも。ヤマハが3月から提供している「ヤマハミュージックレッスンオンライン」は、プロが演奏をする手元を映した動画をみながら、指使いなどを学ぶことができる。

コースは楽器の持ち方から始める入門の「スタートコース」(3カ月4725円、テキスト代別)と、レベルアップを目指す「セルフラーニングコース」(月2100円、テキスト代別)がある。学べる楽器はピアノ、エレクトリックギターなど7種類。受講者はメールでの質問も可能で、同社によると「近い将来、受講者の演奏した音をデータ化して送信してもらい、講評を送り返すサービスを取り入れたい」という。

受講生はこれまで延べ1000人。当初はインターネットに慣れている20、30代が多かったが、最近は40、50代も増えてきている。「楽器演奏を楽しんでみたいが、『忙しくてレッスンにでかけられない』『人前で練習するのは抵抗がある』などの理由で躊躇(ちゆうちよ)している層を新たに開拓したい」としている。

レッスン携帯
携帯電話を使ってゴルフレッスンを受けるサービスもある。「ネットドリーマーズ」が5月、NTTドコモのコンテンツとして始めたのが「できる!ゴルフ」(月額315円)だ。

カメラ付き携帯で撮影した自分のスイングの動画を、サーバーに最大50件まで保存しておける。過去と現在のスイングを並べて比べたり、ダウンロードしたプロのスイングの動画と見比べたりすることができる。

11月以降、他の携帯電話会社でもサービスを利用できるようになる。同社メガメディア事業統括本部の森直人さんは「いずれ、プロにスイングの動画を見てもらい、アドバイスも受けられるサービスを提供する予定」としている。

「おけいこOL」6割
フリーペーパー「シティリビング」が3月、女性会社員約1000人(平均年齢30・4歳)を対象におけいこ事に関するアンケート調査を実施したところ、おけいこ事を「している」人が6割にのぼり、「していない」人は39・2%だった。

「していない」と答えた人に理由を聞いたところ(複数回答可)、最も多かったのは「通う時間がないから」で52%、次いで「おけいこ事にかけるお金がないから」(38%)。習ってみたいものについては、1位は「スポーツ系(フィットネスクラブを含む)」、以下、「英会話など英語」「料理」「ダンス」の順だった。

ちなみに、おけいこ事をしている人の習っているものの上位はスポーツ系、料理、英語だった。



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