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ベイエリアに響く声明
ランドマークに浮かぶ巨大曼荼羅  
  東京朝刊 by 生田誠
横浜・みなとみらい地区にあるドックヤードガーデン(重要文化財)で14日、横浜あかりアーツコラボレーション2006「悠久の聲−高野山・比叡山の声明−」が行われる。横浜ランドマークタワーに巨大な曼荼羅(まんだら)が映し出される中、天台、真言両宗の僧侶約50人による厳かな声明がベイエリアを包み込む。イベントを演出する照明デザイナー、石井幹子に聞いた。

「悠久の聲−高野山・比叡山の声明−」

ドックヤードガーデンの客席を包み込むのは、高さ296メートルのタワー側面に投影される巨大な高野山金剛峯寺所蔵の「両界曼荼羅図」と、上空500メートルまで立ちのぼる5本の白い光の柱。これに5色の光の糸が加わり、光と闇が交錯する中、真言声明の会「理趣三昧」、比叡山延暦寺「鎮将夜叉(ちんじょうやしゃ)大法」の厳かで美しい声明が響き渡る。大規模な音と光の“競演”が演出される。

「昨年、三渓園で夢幻能をさせていただき、いい勉強になった。横浜は私が初めて都市のライトアップを実現させた街だし、特別な思いがある。ドックヤードガーデンは石組みがすばらしく、声が響くところ。ランドマークタワーのスケールを生かし、観客の心の空間ということも考えた」

石井は今後も、横浜能楽堂の中村雅之プロデューサーと協力しながら、毎年、横浜で都市空間を生かした古典芸能、照明を融合させた公演を企画していくという。

「人の声は原点。(声明には)1200年続く声の力がある。曼荼羅は大日如来の象徴として、そこに崇高な白い光が加わり、天地を包み込む。空間・時間・人が一体となった公演を作り上げる」と話している。

午後7時半開演。雨天の場合、会場を横浜美術館グランドギャラリーに変更して開かれる。問い合わせは(電)045・263・3055。



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