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“息子”と兄弟の足跡訪ねる
「忠犬ハチ公」子孫を探せ 保存会来月発足  
  東京朝刊 
「忠犬ハチ公」の子孫探しが、来月から始まる。東京・青山墓地に眠るハチ公には、「クマ公」という“息子”と3匹の兄弟がいたとされるが、その行く末はわかっていない。山形県鶴岡市の藤島庁舎(旧藤島町役場)入り口に、JR渋谷駅前の銅像の試作品が飾られている“縁”で「鶴岡ハチ公像保存会」が来月発足することになり、活動の一環として行われることになったという。


保存会会長に就任する薬局経営の高宮宏さん(60)が、ハチ公にまつわる300冊の本の内容をまとめた『ハチ公文献集』(非売品)に出会い、「あのハチ公の子供や兄弟には、どんなドラマがあったのだろうか」と興味を抱いたのがきっかけ。子供や兄弟の行く末を調査するとともに、ハチ公の遺伝子を持った犬探しを思い立った。

文献集によると、ハチ公は秋田県二井田村(現・大館市)の豪農の物置小屋で生まれた。3匹の兄弟がおり、2匹は鶴岡市と隣り合う酒田市で育てられたという。ハチ公は生後2カ月の大正13年1月、東大農学部教授の上野英三郎博士に門下生を通じて贈られ、残る1匹は「東京の加藤粂四郎さん」にもらわれたとされる。またクマ公という息子もいたというが、その後は“全員”不明だ。

高宮さんは「かつて酒田市では秋田犬の品評会が開かれていた。まず会に参加して秋田犬の飼い主になったと思われる人を調べ、その子孫を訪ね歩きたい」と話す。

ハチ公の生家の主人、斎藤良作さん(57)も「(調査結果を)ハチもあの世で楽しみにしているのではないか」と期待を寄せている。(村上智博)



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