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昨年から今年1月までツアー収録
「SMILE〜人が人を愛する旅〜」スカパラ追うロードムービー
  東京朝刊 by 松本明子
牧野耕一監督
東京スカパラダイスオーケストラは、メンバー10人の平均年齢が40歳という大人の集団である。デビュー18年目を迎えるが、これまでに1000本以上のライブパフォーマンスをこなし、オリジナルアルバムは通算12枚。先月発売された2枚組のベスト盤「BEST OF TOKYO SKA 1998−2007」も好調なセールスを記録している。

そのスカパラが、昨年から今年1月まで、半年で70本以上という壮絶なツアー「Wild Peace」を敢行した。日本国内はもちろん、ベトナム、ヨーロッパ(フランス、ドイツほか)をまわるバンド史上最長の150日。これを追いかけたロードムービーが「SMILE〜人が人を愛する旅〜」。たった1人で10人の軌跡を撮り続けた牧野耕一監督に話を聞いた。

「僕はジャンルを問わず熱く生きている人にこだわる。この映画は音楽やドキュメンタリーでくくるのではなく、一所懸命な人間をとらえたもの。台本などは一切なく、メンバーの人たちにも日常の言葉で語ってもらった」

バリトンサックスの谷中敦が冒頭で語りかける。「元気 どうしてんの 最近は 仕事は…」。その口調に素顔がかいま見られる。また、ほかのメンバーはバイク事故後の足を見せたり、中学の母校を訪ねたりする。

「彼らは知的。自分たちの言葉や表情をいっぱい持っている。スカパラの武器はライブだが、幸せを与えたいと笑いながら前へ進む姿をも形にした」

三脚も使わず、10キロのカメラを背負う姿は、いつのころからか“闘う映像作家”と呼ばれるようになった。“10人の侍”と付き合い始めて、すでに15年が過ぎようとしている。「自分の目線で勝負したいから、カメラを担ぐ。映像は揺れても、根本の視点はぶれない」と牧野。メンバーから“マッキー”と慕われる厚い信頼関係が、情感あふれる映像を生み出している。

東京・シネセゾン渋谷ほかでレイトショー公開されたあと、全国拡大上映される。

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