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「ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記」
N・ケイジ最新作 米国最大の謎明かされる!?
2007/12/21 産経新聞    by 岡田敏一
米独立宣言書に隠された暗号を解いた考古学者が秘宝にたどり着く大ヒット冒険映画のシリーズ第2弾「ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記」(ジョン・タートルトーブ監督)が、きょう21日に全世界同時公開される。今回はリンカーン元米大統領暗殺の謎に迫るが、1作目に続いて製作を担当した全米最強のヒットメーカー、ジェリー・ブラッカイマーは「前作以上にスケールも大きいから、前作以上にヒットしてほしいね」と語った。

1作目で大活躍した歴史考古学者兼冒険家ベン(ニコラス・ケイジ)だが、今作では、米史上最大の謎として知られるリンカーン暗殺者の日記の一部が発見され、暗殺の共犯者としてベンの祖先の名前が見つかる。持ち主(エド・ハリス)が大々的に発表し、メディアも大騒ぎ。祖先の汚名をそそごうと、ベンは相棒の天才ハッカー、ライリー(ジャスティン・バーサ)、国立公文書館の責任者で破局寸前の恋人、アビゲイル(ダイアン・クルーガー)とともに、問題の日記に隠された暗号の謎を解き明かすためパリへ飛ぶ…。

宝探しと歴史の謎に加え、今回はリンカーンの暗殺が題材となる。欧州と違って建国以来の歴史が浅い米国の人々は、コンプレックスの反動なのか、自国の歴史の謎についての論争が大好きだが、その中でも最も人気の高い謎が、前作のテーマである独立宣言書と今作のリンカーン暗殺だろう。

とにかくブラッカイマーの題材選びのセンスが見事なのだが、それも当然だ。古くは「フラッシュダンス」(1983年)、「ビバリーヒルズ・コップ」(84年)、最近では「パイレーツ・オブ・カリビアン」3部作(2003年−07年)。テレビドラマでも現在放送中の「CSI:科学捜査班」などなど、手がけた仕事はすべて世界的に大ヒット。文字通り世界最強のヒットメーカーの名をほしいままにしている。

天才的な直感が働くのかと思いきや、当人は「感性とリサーチ、どっちを重視するかって? そりゃリサーチだ。僕が好きなものをほかの人、そして君が好きだという保証は全くないだろ。題材を選んだら徹底的にリサーチを重ねて作品作りに努めるんだ」。

獲物を狙うタカのような鋭い眼光で記者を見つめる。「ヒットする題材はにおうって? 面白いことを言うね。そんなものがかぎ分けられたらおれはその能力を権利にして売り飛ばして、南の島でカクテル飲んで昼寝してるよ(笑い)」

その言葉は案外本音なのかもしれない。「前作があんなにヒットするなんて予想外だったよ。今回も前回活躍した面々にハリスやヘレン・ミレンといったベテラン勢を加え、大スケールで物語を展開するよ。前作よりヒットしてほしいね…」

「インディ・ジョーンズ」のシリーズと「ダ・ヴィンチ・コード」を融合したような知的興奮と一大スペクタクルが一度に堪能できる良質の娯楽大作だ。

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