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アカデミー賞主演男優賞
オスカーが視野に? 素顔をさらし始めた“ボラット”
1月10日(水) by USA TODAY
【ワシントン=USA TODAY(アンソニー・ブレズニカン)】ヒット映画「ボラット」の役そのままに、「立派な口ひげのカザフスタン人」としてふるまってきた英コメディアン、サシャ・バロン・コーエン(35)が、素顔をさらし始めた。期待がかかるアカデミー賞主演男優賞へのノミネートを意識してのことだ。

公の場ではボラットとして振舞っていたサシャ・バロン・コーエン

コーエンは昨年、カンヌ映画祭のときも、テレビ出演の際も、プレミア試写会でも、映画のPRのためカザフスタン人記者ボラットであり続けた。だが、ロサンゼルスで年明け、映画関係者やジャーナリストを招いて懇談した際には一転。ケンブリッジ大で学んだ英国人俳優になっていた。鼻声でへんななまりのある英語でなく、ちゃんとしたイギリス英語を話す。

「コーエンに戻り、ボラットを語ることにはちょっとした哲学的問題があったが、乗り越えた。素顔の反応? みながっかりしているようだ」と笑う。コーエンによれば、映画「ボラット」は「一部の群集をばかにして他の群集にうけるという極めて古典的な手法」だ。

コーエンはゴールデン・グローブ賞で、コメディー・ミュージカル部門の主演男優賞にノミネートされており、オスカー候補となる可能性は十分。そのためにも、ボラットから俳優コーエンに戻っておく必要があり、昨年11月のローリング・ストーン誌のインタビューあたりから、ボラットふうをやめている。

批評家のエマニュエル・レビーさんは「役と素顔のギャップを示すことは、賞レースで有利に働く。次作のためにも、俳優としての多彩さを示しておく必要があったのでは」と話している。

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