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ダイアナ元妃死去後の王室の苦悩を描く「クイーン」
英女王役のミレンさんノミネート アカデミー賞主演女優賞
1月24日(水)速報
【ロンドン=蔭山実】第79回アカデミー賞で主演女優賞に23日、映画「クイーン」で現在の英女王、エリザベス2世を演じた英女優、ヘレン・ミレンさんがノミネートされ、英国内で受賞に期待が高まっている。かつての英女王、エリザベス1世を演じたテレビシリーズでは15日に第64回ゴールデングローブ賞の主演女優賞を獲得、アカデミー賞でも本命と話題だ。

「クイーン」は1997年8月31日にパリでダイアナ元英皇太子妃が自動車事故で亡くなった直後の英王室の混乱と苦悩を描いた作品。沈黙を保つ女王に元妃の悲劇の死を悼む英国民への批判が募る中で就任したばかりのブレア首相らが対応に苦慮するという内容だ。

登場人物の大半が現在も同じ立場にあるうえ、今年は元妃の事故死から10年を迎えて元妃の死亡原因も調査中だけに英国内では微妙な作品でもある。だが、実際の女王よりはやや細身ながらミレンさんの演技は「女王そっくり」と大評判。昨年の第63回ベネチア映画祭で女優賞にも輝き、各賞を総なめにしている。

ただ、これまでオスカーに2度のノミネートでいずれも受賞を逃しているミレンさんは、3度目の挑戦に「まだ受賞が決まったわけではない。もう少し慎重になりましょう」と控えめで、2月下旬の発表までは緊張の日々に耐えられるかどうか不安に感じているようだ。

「クイーン」は主演女優賞のほかに作品賞など計6部門でノミネートされ、話題作が並ぶ中で健闘ぶりが目立っている。

一方、主演女優賞候補には、英秘密情報部員のジェームズ・ボンドが活躍する映画「007シリーズ」で上司のM役で知られ、1991年にアカデミー助演女優賞を獲得した英女優、ジュディ・デンチさんも映画「ノーツ・オン・ア・スキャンダル」でノミネートされ、初の主演女優賞受賞に向けてミレンさんとしのぎを削っている。

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