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「精神的な旅に焦点」
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」デイビッド・ヘイマンに聞く
    東京朝刊 by 岡田敏一
デイビッド・ヘイマン
英の児童文学書から生まれた世界的な大ヒットファンタジーもすでに第5弾。20日公開の「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」(デイビッド・イェーツ監督)ではハリーやロン、ハーマイオニーらおなじみの登場人物たちもすっかり大人びた印象に。全5作のプロデューサーをつとめるデイビッド・ヘイマンは「ハリーらが経験する“人生の旅”に同行し、彼らの生きざまや考え方に共感してもらえれば」と話す。

20世紀末の英国を舞台に、魔法使いの少年ハリーの過酷な運命や魔法学校での楽しい学園生活を描く原作本は1997年の出版を機に全世界で空前のベストセラーに。映画も第1弾「賢者の石」(2001年)から第4弾「炎のゴブレット」(05年)の全世界での興行収入累計が約35億3500万ドル(約4300億円)という怪物級のヒット作となった。

ヘイマンは出版前の第1巻のコピーを入手し、映画化に踏み切ったが「ヒットする予感はしたが、こんな大ヒットになるとは予想外だった。原作本が売れても映画がヒットするとはかぎらないから」と明かす。

今作のハリー(ダニエル・ラドクリフ)は魔法学校の5年生。両親を殺し、世界の支配をたくらむ悪の魔法使い、ヴォルデモートが蘇った事実を学校側は隠す。一方、魔法大臣は、生徒の監視のため、女性教師アンブリッジ(イメルダ・スタウトン)を送り込む。彼女の執拗(しつよう)なイジメに困惑する生徒たち。ヴォルデモートもハリーの命を狙って策略に走る…。

回を追うごとに陰鬱(いんうつ)な印象が強まるハリポタだが、今回はハリーとヴォルデモートとの驚くべき関係が匂わされる。「スター・ウォーズのルークとダースベイダーみたいだって? そりゃ考え過ぎだ」とヘイマンは大笑いしながら、「ヒットの理由は似ているかな。魔法、友情、善悪の戦い…。国境も文化も宗教も超越した普遍的な物語だからね」。

原作のなかから「疎外感に苦しむハリーの精神的な旅に焦点を絞った」という本作。「物語だけでなく、俳優たちの人間的成長を見てほしい」

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