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冒険、挑戦、てんこ盛り
「パイレーツ・オブ・カリビアン−」ヴァービンスキー監督に聞く
    大阪夕刊 by 岡田敏一
過去2作の全世界での興行収入の累計が約17億2000万ドル(約2060億円)と怪物級のヒットとなっている人気映画シリーズの第3弾「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」(公開中)が日本でも好調な滑り出し。3作すべてを監督したゴア・ヴァービンスキーは「映画スタジオの意向を無視して好き勝手にやったらこうなったんだ」と茶目っ気たっぷりに語った。

すべての謎が明らかになる「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」
すべての謎が明らかになる「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」

米国では社会現象と化した同シリーズだが、1作目「呪われた海賊たち」に関しては「スタジオもわれわれも誰ひとりヒットを期待していなかった」と監督は振り返る。

「(家庭的でほのぼのとした)ディズニー系作品にしては挑戦的すぎる作風だしね。スタジオは『何だあのジャック・スパロウって変てこなキャラは? 全く理解できない』ってキレてたよ」

ところがジョニー・デップふんする主人公の海賊、ジャック・スパロウ船長が米の国民的ヒーローに。映画は全世界で約6億5400万ドル(約780億円)を稼ぎ、2作目「デッドマンズ・チェスト」は何と約10億6600万ドル(約1280億円)と歴代興収ランキングの3位に食い込んだ。

「1作目の予想外のヒットで2、3作目の製作が急に決まったんで、物語を同時に作って2つに分けたんだ。スタジオは手のひらを返したように『好きなようにやってくれ』だとさ。だから実験、冒険、予想外のハプニングがてんこ盛りだよ」

チャレンジ精神でいえば、この3作目が一番だろう。世界制覇をめざす東インド貿易会社のベケット卿は、スパロウ船長を倒した深海の悪魔、デイヴィ・ジョーンズの心臓を手に入れ、世界中の海賊を葬り始める。海賊たちは立ち向かうべく伝説の海賊9人の招集を決めるが、その9人目こそスパロウ船長だった…。

過去の謎もすべて解けるが、白眉はスパロウ船長の父親役を演じるローリング・ストーンズのギター奏者、キース・リチャーズ。デップが「スパロウ船長のキャラはキースから着想を得た」と話したことから出演が決まったそうだが、監督は「彼こそ真の自由人で海賊そのもの。演技もしてもらってないよ。大自然の中で珍しい昆虫を撮影する写真家の気分だったな」と話している。

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