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次世代を担う俳優、マーク・ウォールバーグ
「ザ・シューター/極大射程」“2つの顔”で狙い撃ち
    東京朝刊 by 岡田敏一
米ベストセラー小説が原作のサスペンス映画「ザ・シューター/極大射程」(アントワン・フークア監督、公開中)に主演しているマーク・ウォールバーグは、米では次世代を担うべきハリウッド・スターの地位を獲得している。本作でも派手なアクションを繰り出す肉体派と、感情の起伏を巧みに表現する演技派という“2つの顔”をバランス良く使い分け、存在感の強さを印象付けている。

映画「ザ・シューター/極大射程」
映画「ザ・シューター/極大射程」

仲間の死の責任を感じ、隠遁(いんとん)生活を送る元米海兵隊の名狙撃手スワガー(ウォールバーグ)。彼の元に軍の関係者が大統領暗殺計画の阻止を依頼する。「もしも君が約800メートルの警戒網の外から大統領を狙撃するとしたら、どこで実行するか? その場所を教えてほしい」という内容だ。

「愛国心」という言葉に心を動かされたスワガーは依頼を受け、シミュレーションを行う。最も有力な狙撃場所とにらんだフィラデルフィアの独立記念会館前の広場で犯人を捕らえるはずが、大統領の狙撃未遂事件が発生。スワガーはぬれ衣を着せられ、犯人としてFBIから追われる。彼は陰謀を暴くべく国家と対決するのだが…。

「政治的な背景のリサーチより、実際の海兵隊の狙撃手から訓練を受けたりして大変だったよ。長いせりふが多かったしね」と笑わせる。「順番に撮影してないから、撃たれた後の場面とか、つじつま合わせにも苦労したなぁ」もシャレだろう。飄々としている。

といって斜に構えているわけではなく、インタビューにはパリッとしたドレスシャツにネクタイ姿で現れた。意外にも昔はやんちゃで警察のお世話になった経験もあるそうだが、酒にも女にも全く興味がないという真面目な仕事人だ。

ライバルと目されるマット・デイモンは、記憶喪失の元CIA(米中央情報局)の工作員を演じるボーン・シリーズで大スターになった。アクション系のサスペンスというのはイメージが重なるが「この作品はボーン、ランボー、逃亡者など過去のいろいろな類似作品とはひと味違ったものになったと思うよ」と自信をのぞかせる。

さきのアカデミー賞で助演男優賞候補となったことは「予想外の楽しい経験だった」そうだが、オスカーもそう遠い話ではないかもしれない。

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