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映画初主演で女優魂に火
映画「官能小説」大久保麻梨子に聞く 
    東京朝刊 by 戸津井康之
経理担当のOL、彩は厳格な性格から周囲の社員に“小局(こつぼね)様”と呼ばれていた。まだ若いからお局(つぼね)ではなく小局。「あまりにも素直でない彩の性格は私とまったく逆。これは困ったなあと…」。映画「官能小説」(坂牧良太監督)でヒロイン、彩を演じた大久保麻梨子は苦笑する。映画初出演でしかも主演。「まだ怖くて(完成した作品は)一回しか見ていないんです」と、彩とは正反対の屈託のない笑い声で明かした。

「現実離れせず、家族をテーマにした映画で、ごく普通の女性を演じてみたい」と話す大久保
「現実離れせず、家族をテーマにした映画で、ごく普通の女性を演じてみたい」と話す大久保

原作は人気少女漫画。脚本と一緒に原作本も受け取ったが、あえて原作は読まなかった。「どうしても漫画のイメージに引っ張られそうで…。真っ白の状態で監督がイメージする彩だけを演じようと決めた」と理由を話す。

役作りで監督に指示されたのは「ふだんの声を2オクターブ下げて」。22歳の実年齢から10歳年上をイメージして演じた。「役の設定は私より5歳ほど上ですが、彩の落ち着いた性格は同年代よりさらに5歳は精神年齢が高いだろうと私なりに想像しました」。役作りの決め手は眼鏡。「心を閉ざし他人と距離を置く彩に成りきるため、眼鏡をかけた瞬間に内面を切り替えるようにしたんです」

女優に憧れたのは小学4年のころ。広末涼子がアイドルだった。念願の映画女優デビューを主演で果たした。「私を気遣って、撮影の合間も共演の方たちが練習につきあってくれました。まだまだ勉強が必要だと痛感させられた」と自省するが、人付き合いの下手な彩を演じるために、撮影の休日も自室にこもって役作りに徹した。女優魂は芽生えている。

ミニシアターにもひんぱんに通う大の映画好き。好きな男優にロビン・ウイリアムズ、女優にドリュー・バリモアの名前を挙げるあたりは、かなりの通である。

芸能界にデビューして3年間はモデルやテレビなどの仕事が入る度に、実家の兵庫から東京の撮影現場などへ通っていた。東京で暮らし始めたのは半年前。「東京は働く場所で住む場所じゃないとずっと思っていました。でも今は違う。いろいろな人と仕事で出会えるとても刺激的な場所だから…」

映画「官能小説」のDVDは29日、ポニーキャニオンから発売。

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