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うだしげきの演技も絶賛
河瀬監督が帰国 「日本の美しさ認められた」 
    大阪夕刊
第60回カンヌ国際映画祭で、奈良市をロケ地とした「殯(もがり)の森」が審査員特別大賞「グランプリ」を受賞した河瀬直美監督(38)が30日、関西国際空港に帰国した。河瀬さんはカンヌで栄誉を分かち合った映画出演のうだしげきさんとともに、「(故郷の)奈良の地に足をつけて、映画を完成させたことが受賞につながったので、とてもうれしい」と笑顔を見せた。

出演のうだしげきさん(右)とともに会見に応じた河瀬直美監督=午前8時50分、関西国際空港
出演のうだしげきさん(右)とともに会見に応じた河瀬直美監督=午前8時50分、関西国際空港

この日午前8時ごろ、エールフランス機でパリから関空に着いた河瀬さん。到着ロビーで約50人の報道陣に囲まれ、「審査員から、日本の山の美しさ、音の素晴らしさにも評価をいただきました」とコメント。

さらに、受賞作品への思いについては「心のよりどころを失いかけている時代に、私たちは車とかファッションとか物質的なモノで満たそうとしている。これは本当の豊かさとはいえず、この映画で、祖父や祖母から受け継いだ目に見えない日本人としての美しさを感じ、心のよりどころを見つけてほしい」と話した。

「殯の森」はグループホームで暮らす認知症の男性とわが子を亡くした介護士の女性が、男性の妻の墓を探して森の中をさまよう姿を通して、人間の生と死を描いたストーリー。カンヌでは、審査員から高い評価を受け、最高賞「パルムドール」に次ぐ「グランプリ」を受賞した。

初出演ながら、認知症を患う難しい役をこなしたうださんの演技も絶賛されたといい、現地では「主演男優賞に推してもいいくらいだ」との声もあがったという。

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