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多国籍アクションに興奮 
映画「ローグ アサシン」石橋凌に聞く 
2007/10/05    東京朝刊 by 岡田敏一
アジアを代表する中国のアクション・スター、ジェット・リーと、「トランスポーター」シリーズでおなじみの英スター、ジェイスン・ステイサムが火花を散らす米犯罪アクション「ローグ アサシン」(フィリップ・G・アトウェル監督、6日公開)。日本からの出演は最近、ハリウッドでの活躍が著しい石橋凌。「傷だらけ、あざだらけになって特訓した殺陣を大スクリーンで楽しんでほしい」とPRする。

今の米エンターテインメント界のトレンドは「国際化」だ。ロサンゼルスでヒスパニック(中南米)系の人口が約半数に達し、音楽ではシャキーラやリアーナのようなラテン系の女性歌手が大活躍。映画界でもメキシコ出身のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督らが高く評価され、欧州など海外を舞台にした米映画が急増している。本作もその流れを汲(く)む作品だ。

サンフランシスコを舞台に日英中のスターが共演する。FBI(米連邦捜査局)の捜査官、トム(リー)とジャック(ステイサム)は伝説の殺し屋ローグを追い詰めるが逃げられる。その直後、トムは家族もろとも惨殺される。

中国のスター、ジェット・リー(左)と英のスター、ジェイスン・ステイサム(右)がアクションで火花を散らす「ローグ アサシン」
中国のスター、ジェット・リー(左)と英のスター、ジェイスン・ステイサム(右)がアクションで火花を散らす「ローグ アサシン」

3年後、サンフランシスコはチャン(ジョン・ローン)率いるチャイニーズ・マフィアと日系ヤクザが激しい抗争を続けていた。ヤクザの組長ヤナガワ・シロー(石橋)は娘のキラ(デボン青木)とともにサンフランシスコへ。そんな中、ローグが現れ、物語は急展開。双方の組織だけでなく、ジャックをも挑発し続ける。ジャックはトムの仇(かたき)を討つべくローグと対決する…。

ショーン・ペンの監督作「クロッシング・ガード」(95年)や「THE JUON/呪怨」(2004年)など、ハリウッド作品への出演はこれが10作目という石橋。

「プロデューサーと監督がひそかに来日して出演をオファーしてきました。ギャングものへの出演を希望していたので二つ返事でOKしました」

脚本を読んで「リーとステイサムによるアクション大作のうえ、謎解きの要素を色濃く、なかなか面白い作品になるのではと感じた」という。

とはいえアクションは銃撃戦が中心で格闘場面は控えめ。リーは十八番(おはこ)の華麗なカンフー技を封印し、演技をじっくり見せる。ステイサムもローグとの心理戦や自らの内面との葛藤(かっとう)をリアルに演じることに軸足を置いている。

というわけでアクションの見せ場は、石橋とリーの、日本刀を使った一騎討ち。

「実は殺陣は初挑戦。コーディネーターの特訓を受けたのですが、カンフーの要素を少し入れたんです。これが奏功し、結局、現場では脚本よりずっと長い場面に改変しました。見せ場ですから。そのかわりこちらは傷だらけ、あざだらけですよ」と苦笑い。

「僕がハリウッドに進出した約15年前に比べるとハリウッドで日本人俳優が活躍する機会は飛躍的に増えていますが、アジア系は十把一絡げで原寸大の日本人を演じ切れているかといえば疑問です。僕は本当の日本を伝えたいですね」

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