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「隠し砦の三悪人」
黒澤明の名作が再映画化!主演は嵐・松本潤
2007/10/29 サンケイスポーツ     
米映画「スター・ウォーズ」の原点ともなった故黒澤明監督の名作「隠し砦の三悪人」が、50年ぶりに再映画化されることが28日、分かった。主人公を故三船敏郎が演じた戦国武将からオリジナルキャラの山の民に変更し、主演に嵐の松本潤(24)を起用。樋口真嗣監督(42)は「これまでの松本のイメージを覆す」といい、松本も「大きな作品に全身全霊をかけて挑戦したい」と新境地に挑む覚悟だ。来年5月10日公開。

クールでスマートな王子様キャラの印象が強い松本が、いままでにない武骨でワイルドな役に挑戦する。

「隠し砦−」は黒澤監督が昭和33年に発表した作品で、敗軍の侍大将・六郎太(三船)が、世継ぎの姫と軍資金を守りながら、途中で出会った農民2人とともに敵陣を突破していく物語。この農民をモデルにしたのが、今回の主人公、武蔵(たけぞう)だ。

樋口監督は50年ぶりの再映画化にあたり、「観客の目線で見られる人物を主人公にできないか」と提案。黒澤プロの承諾を得て、登場人物の人間関係や舞台背景はそのままに、新たな作品として物語を変化させた。

武蔵は決して強くはなく、ヒーローでもなく、でも地べたをはいつくばる生活から抜け出したいと思っており、六郎太が持つ軍資金に目がくらむ人間くさい男。そんな武蔵を描くにあたり、監督が目をつけたのが松本だ。

松本といえば、TBS系「花より男子」でワガママな金持ちキャラを、4月放送の日本テレビ系「バンビ〜ノ!」では一流の料理人を目指す熱い男を、1月には映画「僕は妹に恋をする」で銀幕初主演を飾るなど着実に演技の幅を広げているが、樋口監督は「彼にはまだ野性が潜んでいる」と分析。「これまでのイメージを覆したい。そこまで汚していいのか、というところまでやりますよ」とニヤリと笑う。

初の時代劇に向けて、さっそく馬術の訓練に励んでいる松本は「オリジナル作品をごらんになった方も、お子さんやお孫さんと一緒に見られる、どの世代にも楽しめる作品になれば」と意欲を燃やしている。

松本演じる“平成版・隠し砦”が、どんな物語になるか、注目だ。

製作費15億円
「隠し砦−」は、秀逸な人物構成が高く評価されており、ジョージ・ルーカス監督(63)が「『スター・ウォーズ』の原案」と公言していることでも有名。C−3POとR2−D2は太平と又七がモデルになったほどだ。

樋口版でヒロイン・雪姫を演じるのは長澤まさみ(20)。樋口監督は「元気な等身大の女の子役を覆す、強くて、きれいな姫役にしたい」。

三船が演じた六郎太を演じるのは、1メートル89の長身を誇り、存在感バッチリの阿部寛(43)。すでに馬術や剣術の準備は万端で、新たな六郎太像を見せる覚悟だ。

「日本沈没」などで得意のCG技術を見せた樋口監督は、今回はあえて「肉体のぶつかり合いを描きたい」。総製作費は15億円の大作となる。

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