産経Webへ戻る
ENAKってどういう意味? | お知らせ | 新聞バックナンバー購入 | 問い合わせ | リンク・著作権 | MOTO | 産経Web
パインなどイメージ、心のケア前面に
夏の入浴剤 猛暑や冷房からリラックス
4月6日(日) 東京朝刊 by 竹中文
パイナップルやひまわりなど夏を連想する素材をモチーフにした入浴剤が4月中旬ごろから店頭に並び始めた。専門家は「心地よい夏のイメージは、よりリラックス効果をもたらす」と指摘する。ちょっとした精神的ケアで快適な生活を手に入れてみてはいかがだろうか。

この夏の入浴剤の一部。ひまわりやアイスキャンデーなど夏を連想する商品が目立つ
この夏の入浴剤の一部。ひまわりやアイスキャンデーなど夏を連想する商品が目立つ

猛暑や過度の冷房などの影響で体だけでなく、精神的にも疲れるのが夏。「入浴剤にリラックス効果を求める消費者は増えています」

こう話すのは、花王ヒューマンヘルスケア入浴剤グループの花岡文彦・ブランドマネジャー。

同社は今年4月中旬から、常夏のイメージを盛り込んだ入浴剤の詰め合わせセット「バブクール アロハパラダイス」を売りだした。温暖地で栽培されるフルーツの代表格ともいえるパイナップル、グァバ、リリコイ、アップルマンゴーをイメージした4種類の入浴剤だ。

開発の背景にあるのは昨年冬と夏に12〜59歳の使用者を対象に実施した入浴剤の使用理由に関するアンケート結果だ。それによると、夏は「気分をリラックスさせたい」と答えた消費者が、冬よりも9ポイント多い58%にのぼり、理由のトップだった。また、「香りを楽しみたい」「ストレスを解消したい」という回答も上位を占めた。

「(夏の入浴剤には)精神的なケアを求めている(傾向が強い)」と花岡さん。

ひまわりの花をイメージした黄色い粉末のバスクリン「太陽の花 ひまわり」を今年4月中旬にリリースしたのは、「ツムラ ライフサイエンス」。

社長室企画課広報担当の石川泰弘さんは「最近は、夏の入浴回数が増えてきたので、夏の商品開発にも力を入れるようになりました」と話す。

同社が1080人の男女を対象に昨年11月に実施したアンケートによると、平成17年夏は週平均4・4回だった入浴回数が、昨夏は5・1回に増加した。また入浴時間も24・7分から26・4分に延びたという。

また、バンダイでは清涼感を前面に打ち出した「ガリガリ君入浴剤Cool!」を6月中旬から発売する。アイスキャンディをかたどった入浴剤にはメントールを配合。ソーダ、コーラ、オレンジ、グレープの4種類で、風呂に入れると固形の入浴剤が溶け、メッセージが入ったバーが登場する仕組みになっている。「当たり」の文字が出れば「ガリガリ君手動氷かき」がもらえる。

同社社長室広報チームは「アイスキャンディというイメージからも爽快(そうかい)感を味わってほしい。主なターゲットは小学生」としている。

入浴剤効果について、「毎日の生活の中で、(一時でも)非日常的な環境に身を置くと、ストレスが解消できる。だから、入浴中のイメージは大切」と語るのは民間活力開発機構の植田理彦(みちひこ)・温泉療法専門医。

夏の入浴剤には「冷房による体調不良を整えたり、爽快感を味わえたりする成分が含まれているものが多い」と指摘したうえで、血液の循環を良くして温浴効果を高めたいときには「炭酸ガス」、皮脂を流して清浄効果を期待するならば「炭酸水素ナトリウム」などの成分を含む入浴剤が効果的とアドバイスする。

植田さんは「夏は入浴を短時間で済ませてしまいがちだが、38〜40度の湯にほんのり汗ばむ程度入り、血液を循環させるのが理想的」と話している。



産経Webは、産経新聞社から記事などのコンテンツ使用許諾を受けた(株)産経デジタルが運営しています。
すべての著作権は、産経新聞社に帰属します。(産業経済新聞社・産経・サンケイ)
Copyright(C)2007 SANKEI DIGITAL INC. All rights reserved.

ここは記事のページです