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「五能線」…快速の乗客1.6倍/「釧路湿原」歌碑も
“ご当地ソング女王”水森かおりさん オファー殺到
  東京朝刊 by 安田幸弘
演歌歌手、水森かおりさんの「ご当地ソング」がヒットを続け、各地の町おこしに一役買っている。鹿児島が舞台の最新曲まで4作連続オリコン総合チャート初登場トップ10入り。女性演歌歌手としては初の快挙で、注目度の高さが、曲の舞台になった各地域の盛り上がりに直結。そんな“水森効果”にあやかろうと、「次はわが町を歌って」−と希望が殺到している。

東京・渋谷で行われた鹿児島おはら祭の開会式典で「ひとり薩摩路」を歌う水森さん(撮影・斎藤葉子)
東京・渋谷で行われた鹿児島おはら祭の開会式典で「ひとり薩摩路」を歌う水森さん(撮影・斎藤葉子)

平成7年にデビュー。当初はヒットに恵まれなかったが、14年に出した「東尋坊」が転機になった。以来、「鳥取砂丘」「釧路湿原」「五能線」「熊野古道」、最新曲「ひとり薩摩路」と名所や地名をタイトルにした曲が立て続けに当たり、「ご当地ソングの女王」と呼ばれるようになった。

一昨年に「五能線」を出した際は、秋田と青森を結ぶ快速電車「リゾートしらかみ」の17年度の乗客数が前年度の1・6倍となった。

「水森さんに歌ってもらったことで五能線が全国区になった」とJR東日本秋田支社。

鳥取では水森さんの写真入りの日本酒や弁当などが限定発売され、釧路には歌碑ができた。「ひとり薩摩路」が出た先月には、鹿児島市内に水森さんの写真や曲名をプリントした路面電車が走り始めた。「いつ電車が見られるのか」と問い合わせが市や所属レコード会社に寄せられ、反響は大きいという。鹿児島県観光連盟は「曲のヒットは(観光客の増加などに)効果があると期待している」。

水森さんは「地元の方々がそれぞれの作品を愛してくださっているのが本当に励みになります」と話す。

「ご当地ソング」が注目され、所属事務所には、名所などをPRするパンフレットなどが各地の自治体などから続々と送られてくるようになった。コンサートでは、観客から「今度はうちの土地を」とリクエストをもらう。

「それでハイって答えて、次に別の土地を歌った新曲をもって歌いに行くと、冗談半分ですけど『約束が違う』と怒られる。下手なことはいえないなあ」と水森さんは笑う。

《次に歌いたいご当地は?》と問うと、こんな答えが。

「いずれ海外にもいけたら…」



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