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41歳、反骨は捨てない
新アルバム「TARZAN」吉川晃司に聞く
  東京朝刊 by 安田幸弘
歌手の吉川晃司が、約4年ぶりに発表した新アルバム「TARZAN」(ターザン)を携えて、ライブツアーに臨んでいる。

ツアーについて「盛り上げるのは得意ですから。ストレスを捨てにくるのが一番じゃないですか」と語る吉川晃司(撮影・古厩正樹)
ツアーについて「盛り上げるのは得意ですから。ストレスを捨てにくるのが一番じゃないですか」と語る吉川晃司(撮影・古厩正樹)

ダンスビートを取り入れて「踊れるロック」を目指したという新アルバムには、表題曲のほか、「プレデター」「サバンナの夜」など12曲を収録。「ジャングルがキーワード」といい、濃いネーミングが印象的だ。

「いまの世の中はモノとか金に執着しないと人間の価値が計れなくなっちゃってる。これは明らかに後退。進化じゃないと思う」。ターザンは、そういう風潮に対するアンチテーゼで、「人間の野性や本能みたいなことにこれまでより気にかけていかないと」と語る。

そうした「人間味」はレコーディングでも重視した。生演奏のリズム感を出そうと、大半の曲を「せーの」と一発録りしたという。参加したのはドラムの村上“ポンタ”秀一ら腕利きたち。

「(一発録りは)各パートのミュージシャンの腕と心意気が全部出る。コンピューターが出すテンポに合わせて一つずつ楽器を重ねていくと、整理整頓されて聞こえるけど、何ら『匠』の技は出てこない。匠の人たちとやる場合はコンピューターは必要ないですね」

アイドル歌手を振り出しに、布袋寅泰と組んだCOMPLEX、山下洋輔らジャズミュージシャンとの“他流試合”など自在に器や取り組みを変えながら、平成16年にデビュー20周年を迎えた。

 41歳になった今でも一貫するのは反骨精神だ。「だんだんその傾向は強くなるよね。(世の中)いろんなことがみえてくると腹がたってくるじゃない。普通、裏がみえてくると長いものにまかれなきゃやばいぞと思うらしいけど、おれはみればみるほど余計に腹がたってくる。微力だけど、おかしいなと思うことを言ってないとまずいなと最近特に思うんだよねえ。だけどエンターテインメントから遠ざかってもいけないと思う。それは本末転倒なので。オレの根幹の部分はやっぱりエンターテインメントだから」

ライブの最終日は8月18日、両国国技館。03・5436・9600。



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