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団塊世代の心つかむ 
工場・基地・原発…「大人の社会見学」人気
  東京朝刊 by 茂谷知己/名古屋特派員 
東京の通販旅行会社・クラブツーリズムが昨年から1泊2日で行っている「大人の社会見学」の人気が高い。もともと名古屋地区で日帰りで行っていた工場見学を中心とするツアーの多さに東京の国内旅行部が目をつけ、東京、名古屋、大阪で行っているが、平成17年3月から今年5月15日までに、トヨタの工場見学ツアーだけで6500人が参加した。社会科見学という新しい旅行資源の大ヒットに、当の旅行会社が驚いている。

大人の社会科見学は、東海地方に好況の工場が多いことから17年3月に、クラブツーリズム名古屋ブロックが始めた。「お客さんから聞き取りをしていたら、工場見学してみたいとの声が多かった。募集したらあっという間に人が集まりました」と語るのは、同社名古屋ブロック長兼名古屋国内旅行センター支店長の梶田隆弘さんだ。

メーンはトヨタ自動車の工場で、常に定員いっぱいの48人が参加している。トヨタ以外にも、キユーピーやコカ・コーラなどの工場や航空自衛隊の浜松基地にも拡大し、年間40、50回のツアーを企画するほどになった。

この成功に東京の国内旅行部が目をつけ、全国規模に。東京では1泊2日のツアーを昨年6月から開始。今年初めて中部電力の浜岡原子力発電所もコースに入れるツアーを募集した。すでに7回分のツアーに200人弱が集まる人気だ。

ツアー参加者で多いのは、東京では団塊世代の夫婦。名古屋の場合は、60、70歳代の祖父母と孫という組み合わせだ。また、旅慣れた「行楽地よりもっと勉強がしたい」という人や、リピーターも目立つという。

「皆さんメモを一生懸命とり、訪問先の案内者に熱心に質問しています」(クラブツーリズム広報の森田真理子さん)。なぜ、社会科見学に人気が出るのか。森田さんは、「団塊の世代の方は、今や世界一になったトヨタの工場を見て、日本経済を作り上げてきた自分の姿とだぶらせているようです」と語る。

クラブツーリズムは見学先を広める予定だが、1回だけに終わったシャープの亀山工場見学の希望が多数来ているそうだ。

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