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アナログで聴いてデジタルで録音
レコードプレーヤー相次ぎ登場 
2007/11/02 産経新聞  東京朝刊 by 八並朋昌
やさしい音が見直されているアナログレコード。聴きたいけど、改めてアナログ専用機を買うのは…という人のためにデジタル録音もできるプレーヤーが続々登場して人気になっている。じっくり鑑賞するときは愛蔵レコードをアナログ再生、手軽に聴きたいときはデジタル録音したメモリーやCDで、と使い分けできるのがミソ。手ごろな価格なのも受けている。

TRD−98にSDカードを差し込む藤田さん。奥はTCU−350SD=東京・秋葉原のアイ・ティー・エス
TRD−98にSDカードを差し込む藤田さん。奥はTCU−350SD=東京・秋葉原のアイ・ティー・エス

人気の火付け役は、ティアック(東京都武蔵野市)が米国で先行発売後、昨年9月に国内発売したGFシリーズ。レコードプレーヤーとCDレコーダー・プレーヤー、ラジオ、スピーカーをレトロな木製キャビネットに組み込んだ。レコードを聴きながらCD−Rなどに直接録音でき、外部入力装備でテープ音源も録音可能。狙いは中高年だけに、上位機種で8万3790円と高め。

今月下旬には外観をモダンにして対象を30代まで下げたLP−R400(実売6万9800円)を発売する。

高価なCDレコーダーではなく、SDカードやUSBメモリーへのMP3録音で価格を抑えた製品も続々登場している。

サイテック(大阪市淀川区)のTCUシリーズは「昨年10月の発売直後は品薄状態になるほどだった」と同社広報担当者。CD音源も録音でき、今年6月発売の後継機350SDは、外部入力装備で実売2万円台後半。プラスチック製ながらGFシリーズ同様のレトロな外観も好評だ。

8月に東江物産(東京都江東区)が発売したTRD−98は、スピーカー分離型で希望価格1万9800円。「レコードを死蔵する団塊世代向けなどに、手軽な2万円以下でという要望が多く、香港メーカーから輸入した」と丸井準二社長。

「レコードは聴きたいが改めてアナログ専用プレーヤーを買うのはちょっと、という人は多い」と話すのは東京・秋葉原の卸・小売店「アイ・ティー・エス」の藤田芳典さん。「かつて聴いたレコードを持っている30代後半以上に人気で、中高年にはパソコンを使わず録音できるのが何より手軽。アナログが新鮮というデジタル世代の20代もいる。価格が手ごろなのでTRDは月に50台、TCUは30台は出る」

さらに「メモリー録音したものはMP3対応の携帯プレーヤーやカーステレオでも聴けるし、パソコン経由ならCD化も可能。デジタル録音ではアナログの音質は薄れるが、レコードや針の消耗は避けられる。ふだんは手軽にデジタルで聴き、ゆったり聴くときはレコードを生再生という使い分けができる」とも。

パソコン派向けに、レコードプレーヤーにデジタル出力を装備したのがプロ・オーディオ・ジャパン(横浜市西区)のTTUSBシリーズ。DJ機器の米Numark社製で、今春には月間世界販売が約10万台を記録。「国内では6月から発売し、月間5000台ペースで売れている」と、営業担当の永田賢さん。

付属の録音ソフトで簡単に録音でき、新ブランドION(アイオン)で今月発売するTTUSB10(希望価格2万6040円)は外部入力付き。

一方、アナログ専用プレーヤーがある人にはWAVIOオーディオプロセッサーSE−U33GW+(実売1万2800円)が便利。プレーヤーとパソコンの双方をつなぎ、付属ソフトで簡単にパソコン録音できる。

アナログ再生に必要なフォノアンプを内蔵していない昔のプレーヤーにも対応するのがミソ。発売元のオンキヨーマーケティング(大阪府寝屋川市)は「月に500〜1000台の安定した需要がある」と話している。

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