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プラチナ価格高騰 
たんすに眠るジュエリー 高く売れます
2007/11/05 産経新聞  東京朝刊
 アクセサリーの材料として人気があるプラチナの価格が高騰している。たんすの中で眠っているネックレスや指輪を、思わぬ金額で買い取ってもらえる例もあるという。背景には、宝飾品としてのほか、産業用の材料として重要性を増しているプラチナの特性がある。


1グラム4000円
ブランド品や宝飾品などを買い取る「コメ兵」新宿店。プラチナをはじめとする貴金属を同店に売るため、平日には1日20〜25人が訪れる。「うち5人前後は、貴金属の価格が上がっていることを知って売りに来るお客さん」(同店の倉地司さん)だという。

有名ブランド品ではないネックレスや指輪の場合、買い取り後は「金属」に再生されて、宝飾品や産業用材料に利用される。プラチナの買い取り価格は、10月初めの時点で「1グラム当たり4000円以上」なので、5グラムもあれば2万円前後になる計算。「貴金属相場を知らない人が買い取り額の高さに驚くことも珍しくない」そうだ。

先物価格4倍
百貨店のアクセサリー売り場でも変化が起きている。ある店の広報担当者は「プラチナのアクセサリーは1年前に比べて約1割値上がりした」と話す。高価でもプラチナを選ぼうとする人と、色合いが近く価格が安い他の貴金属を買う人、とに二極化が進んでいるという。

国内価格の指標とされるプラチナの先物価格は今年に入って、昭和59年の上場以来初めて1グラム当たり5000円を超えた。平成7年半ばの水準と比べ約4倍に跳ね上がった。

プラチナ高騰の最大の原因は、世界的な産業用需要の増加だ。ゴールド・フィールズ・ミネラル・サービシズ社(ロンドン)の調査によると、2006年に世界で自動車の排ガス浄化部品に使われたプラチナは約130トンで、00年のほぼ2倍。電子部品の製造で使う「るつぼ」などにもプラチナは必需品になっている。

投資も注目
こうした中で、投資の対象としてプラチナに関心を持つ人もいる。田中貴金属工業(東京)は、月々3000円から、お金を積み立てて買い増していく「プラチナ積立」を扱っており、「純金積立に比べ3割ほどにとどまっていた申込者数が、最近は8割ほどに増えた」(貴金属部)という。

ただし、将来のプラチナの価格を予想するのは専門家でも難しい。金は宝飾品として世界中で安定した需要がある。だが産業用材料の性格の強いプラチナは、例えば、画期的な排ガス浄化技術が開発されれば大幅に値下がりする恐れもあるからだ。投資には、余裕資金を充てたい。

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