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斬新で機能的 デザインマネジャー
ウェッジウッド マシュー・ハリソン氏に聞く
2007/11/18 産経新聞  東京朝刊 by 小川真由美
世界最大のテーブルトップカンパニーで、食器だけでなく、ライフスタイル全般を提案し続ける英国のウェッジウッド。250年の歴史を誇るこのブランドで、商品全般の新製品開発を統括するのが、デザインマネジャーのマシュー・ハリソン氏(35)だ。斬新で機能的、しかも優雅なデザインのテーブルウエアを次々に発表している。

ハリソン氏の代表作「エスリアル101」
ハリソン氏の代表作「エスリアル101」

ハリソン氏
ウェッジウッドは、上品で美しい象牙色の陶器「クイーンズ ウエア」や、創業者のジョサイアによって考案されたオリジナルの「ジャスパー」などで英国王室のみならず欧州の王侯貴族を魅了してきた。

「世界的ブランドを背負うプレッシャーはもちろんあります。でも、それ以上に大きなブランドの中で仕事ができ、恵まれていると思っている。長い歴史の中で形作られたウェッジウッドらしさを失わず、同時に現代人の生活様式に合うデザインを目指すのはそう難しくはありません」

代表作の「エスリアル101(ワン・オー・ワン)」は、2003年の発売以来、多様化した食文化にマッチする機能的なテーブルウエアとして好評を博している。

刺し身やしゃぶしゃぶが好物で、着物を自宅に飾るなど大の親日家というハリソン氏。「エスリアル101」は、日本の食卓をヒントにして生まれたという。

西洋の伝統的なテーブルウエアは同じ素材やデザインで統一され、ダイニングでの並べ方や使い方も決められている。だが、和食は汁物には木のわんが使われ、皿も料理に合わせてさまざまな素材や形のものが用意される。さらに日本人は和食ばかりでなく、中華料理や西洋料理も同じテーブルで食べるから、はしとフォークとスプーンが同時に並ぶこともある。

「エスリアル101」シリーズの最大の特徴は、毎日の食事の内容や人数によって使う食器を選べるようにした点。ウェッジウッドらしく水や葉、砂、木目などの自然をモチーフにしながら、白で統一され、現代的なデザインのテーブルウエアをさまざまに組み合わせて使うのは食事の楽しみを広げてくれそうだ。

「日本風にいえば、鍋料理のように大勢で食卓を囲むときもあれば、ひとりでサッカー観戦をしながら食事を済ませることもある。ひとりで食事するときだって、テーブルウエアに手を抜いてほしくないな」と笑う。

日本でも欧州でも、現代人は忙しく、核家族化の進行でライフスタイルは変化している。だからこそ優れたテーブルウエアが必要なのだとハリソン氏は強調する。「自分の食生活にあった食器を選んで、大切な家族や友人といい時間を過ごすことが、人生をより豊かで幸福なものにすると私は確信しています」

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マシュー・ハリソン

1972年、英スコットランド・グラスゴー生まれ。スタッフォードシャー大学で陶芸を学ぶ。96年からフリーランスデザイナーとしてウェッジウッドの製品開発に携わる。趣味はサッカー、ゴルフなど。
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