MSN産経ニュース SANSPO.COM ZAKZAK iZA! FBi
ENAKってどういう意味? | お知らせ | 新聞バックナンバー購入 | 問い合わせ | リンク・著作権 | MOTO | MSN産経ニュース
十月国立歌舞伎 
松本幸四郎・市川染五郎 俳優の技量で見せる
  東京朝刊 by 生田誠
松本幸四郎、市川染五郎を中心とする国立劇場(東京・隼町)の「十月歌舞伎公演」が3日に開幕する。幸四郎は定評のある「俊寛」で主演し、染五郎は78年ぶりの復活上演となる「うぐいす塚」で佐々木源之助、大仁坊の2役を務める。

『平家物語』に題材を得た「俊寛」は、全盛の平家一門に反抗して、孤島に流された男の運命を描いた人情物語。歌舞伎の人気演目だが、今回は珍しく、俊寛(幸四郎)と妻・東屋(市川高麗蔵)との結びつきを扱った「六波羅清盛館の場」も上演される。「この芝居で思うのは俊寛は老人ではなく、東屋との恋も大事な要素ということ。権力に反抗した男が理不尽な扱いを受ける、現代にも通じる物語」と幸四郎は話す。

一方の「うぐいす塚」は、江戸時代の読本を元にした作品で、大阪にあった中小の劇場で演じられていたという。みすぼらしい姿の佐々木源之助(染五郎)は親の仇を探す武士で、序幕は長者の娘との縁をうぐいすが取り持つ。二幕目以降、源之助は本来の美しい武士に戻り、鼓の演奏を披露したり、華麗な立ち回りを見せたりする。

「昔の上方の芝居で、筋はつながっていない。心理や人物描写でなく、出たとこ、出たとこが大事になる。俳優の技量で見せる芝居です」と監修者の奈河彰輔。この芝居を発掘してきた染五郎は「だれもやっていない芝居をやろうと思い、うぐいすの出し方と演奏の部分をおもしろくすれば、復活できると思った。源之助と大仁坊を1人でやるのはおそらく初めてでしょう」と話している。

27日まで。ほかに中村梅玉、中村芝雀、市川段四郎らが出演。問い合わせは(電)0570・07・9900。

携帯版SUMiRE STYLE スミレモバイル登場




産経新聞社から記事などのコンテンツ使用許諾を受けた(株)産経デジタルが運営しています。
すべての著作権は、産経新聞社に帰属します。(産業経済新聞社・産経・サンケイ)
Copyright(C)2007 SANKEI DIGITAL INC. All rights reserved.

ここは記事のページです
携帯で読むSUMiRE STYLE