東村山市購入へ
宮崎監督ら呼びかけ「トトロの森」救われる
2007/10/10
東京朝刊
東京都東村山市は9日、アニメ映画の宮崎駿監督らが公有地化を求めていた同市北部の雑木林取得に向け、購入費約7300万円を計上した平成19年度補正予算案を市議会に提出した。うち2500万円は宮崎監督らが全国から集めた募金を充てる。可決されれば11月にも公有地化が実現する見通し。
購入予定の雑木林は、宮崎監督が散策しながら映画「となりのトトロ」の構想を練ったという「淵(ふち)の森」と川を挟む隣接地。しかし、同地で宅地化計画が浮上し、宮崎監督が会長を務める保全連絡協議会が「両岸が緑で覆われている景観が破壊される」と市に取得を要請していた。
購入計画は当初、業者側が市の購入想定価格を大きく上回る金額を提示したため、頓挫しかけたが、保全連絡協議会も交渉に当たっていた。渡部尚市長は「緑地指定されていない雑木林の購入については議論もあったが、多額の寄付があったことなどを総合的に考慮した」と述べた。
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