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都道府県庁舎としては最古
「華麗なる一族」の大蔵省、ライトアップへ
2007/10/19 産経新聞  大阪夕刊
都道府県庁舎として最古の大阪府庁本館(大阪市中央区)を観光資源に活用するため、大阪府は夜間ライトアップの検討を始めた。近くにある大阪城とともに観光ルートにしたい考えで、レトロ建築の魅力を紹介する小冊子も作製する。建て替えか存続か長く議論が続いてきたが、耐震補強工事をすることで議会も同意し、観光活用に向けて本格的に動き出すことになった。

ライトアップが検討されている大阪府庁本館=大阪市中央区
ライトアップが検討されている大阪府庁本館=大阪市中央区

府によると、耐震工事は来年2月から設計に着手、工事は平成21年5月に開始し、早ければ24年9月に完成する。工事中は建物を鉄製枠で囲うため、ライトアップは完成後になるが、外壁に発光ダイオード(LED)を装着したり、地上からサーチライトで照らすことなどを検討している。

実施時間は未定で、季節限定の案も上がっている。近くには日没からライトアップしている大阪城天守閣があり、府は「庁舎とともに『光の観光ルート』をつくりたい」としている。

来館者向けの施設紹介にも力を入れる計画で、施設の魅力を盛り込んだ小冊子を作製し、来訪者が歴史や由来について理解を深められるようにする。

また閉会期は施錠されている議場や、窓にステンドグラスが施され、大阪城天守閣を一望できる5階の正庁の公開も検討する。

本館をめぐっては、平成8年に一部を残して故・黒川紀章氏の設計で約1100億円を投じて地上43階建てに建て替える計画が持ち上がったが、財政難で見送りになり、府は今年5月に耐震補強工事を決定。議会も「着工時点で工事の全体像を示す」ことを条件に同意した。

府庁舎管理課は「大阪城を訪れた観光客が、府庁本館もぜひ寄ってみたいと思うスポットになれば。近年増えているアジアなどの外国人観光客が見ても、これだけ古い建物は珍しく、うけるのではないだろうか」と話している。

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大阪府庁本館
大正15年に現在の貨幣価値に直すと約400億円を投じて建設。現存する都道府県庁舎としては最古。地下1階地上6階で、外側は白色レンガで覆い、入り口は1階から3階までが吹き抜け。床はイタリア製の大理石、5階の正庁はシャンデリアやステンドグラスの装飾が施され、近代的なビルが立ち並ぶ大阪城周辺ではレトロ外観が目立つ。米映画の「ブラック・レイン」で大阪府警、TBSの人気テレビドラマ「華麗なる一族」で大蔵省として登場するなど、テレビ、映画のロケが頻繁に行われている。
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