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中国産 姿消す
マツタケ市場に異変! 主役はカナダ産
  大阪夕刊
店頭に並ぶカナダ産のマツタケ=午前10時55分、大阪市北区の阪神百貨店秋の食卓を彩るマツタケの市場に異変が起きている。輸入マツタケの代表格である中国産が、中国の食品のイメージダウンのため一部の店頭から姿を消し、代わりにカナダ産やスウェーデン産などが登場。高級品として人気の高い国産品は、猛暑の影響で生育が例年より遅れており、流通量が減れば「1本1万円を超えるものもありそうだ」(大手百貨店)と、値上がりが見込まれている。

大手スーパーのイトーヨーカ堂は、例年販売している中国産マツタケを「今年は扱うかどうか決めていない」と説明。店頭にはカナダ産を並べている。価格は中国産並みで、現在は90グラム(2、3本入り)を1380円で販売している。別の大手スーパーは中国産を扱っているものの「中国産食品への不安感からか、売れ行きが例年の半分くらいだ」とこぼす。

マツタケ輸入の推移マツタケの輸入量は全体でみると、ここ数年、減少傾向にある。平成14年に基準値を超える残留農薬が検出された中国産が減ったことや、北朝鮮産が昨年からの経済制裁で入ってこなくなったことが響いているとみられる。新たな産地を求める動きも出ており、大阪・キタの阪急百貨店ではスウェーデン産を扱い始めた。

国産品よりもリーズナブルとあって入荷した約50キロが翌日には完売。人気は上々だったという。

一方、輸入物に比べて香りが高いと評価されている国産マツタケは「8月の猛暑の影響か、市場に出回る時期が遅れている。(本格的に店頭に並ぶ9月下旬の)流通量は少ないのではないか」(卸売業者)と、値上がりを予想する声が多い。

大手百貨店の売り場担当者は、昨年は4本入り1箱で3万円程度だった比較的大ぶりな国産マツタケが「今年は5万円ぐらいになるかもしれない」と話している。

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輸入マツタケ
 国内で流通しているマツタケの大部分を占めるのが輸入物。平成18年の国内生産量65トンに対して輸入量は1719トンと、けた違いに多い。そのため価格も、ブランド化している国産に比べれば安い。産地は中国が圧倒的に多く、18年は輸入物の7割近くを占めた。ほかに韓国や北米などからも入っている。北朝鮮産も多かったが、現在は経済制裁で輸入禁止となっている。 携帯で読むSUMiRE STYLE