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第1部 時代劇「一本刀土俵入」 第2部「ピーターズレヴュー」
ピーター 2本だて公演「ギャップ楽しんで」
9月7日(金) 大阪夕刊 by 亀岡典子
俳優として、エンターテイナーとして存在感を発揮するピーターが、長谷川伸の時代劇「一本刀土俵入−お蔦のなさけ−」と、華やかなレビューの2本立てで全国を公演中だ。「しんみりした人情劇と、歌って踊るレビュー。そのギャップも楽しんでいただければ」。ピーターは妖艶に微笑んだ。

「普通に生活しながら、舞台の上や映像の中では夢のある存在でいたい。それが理想」と話すピーター
「普通に生活しながら、舞台の上や映像の中では夢のある存在でいたい。それが理想」と話すピーター
男女の性別を軽やかに行き来し、俳優「池畑慎之介」、タレント「ピーター」と2つの芸名を使い分けながら舞台に映像に活躍するピーター。今回の「ピーターVs池畑慎之介」は、そんな多彩な魅力が存分に発揮されそうな舞台だ。

第1部の「一本刀−」は、昭和6年に初演されて以来、歌舞伎や商業演劇などで何度も繰り返し上演されてきた名作で、ピーター自身もヒロインのお蔦を6年前に初めて演じて好評だった。

取手の旅籠(はたご)。一文無しで腹をすかせたまま、巡業先から江戸に逃げ帰ろうとしていた取的の駒形茂兵衛(勝野洋)を、あり金全部にくしや笄(こうがい)まで添えて助けてやった酌婦お蔦(池畑)。茂兵衛は「きっと横綱になる」とお蔦に約束して別れる。しかし10年後に再会したとき、2人の運命は変わっていた−。

本来は茂兵衛を中心にした男のドラマを、お蔦側から見た女性の芝居に作り替えた。「お蔦を前面に出すことで、苦界に生きる女の悲しさ、心情をもっと強く描きたいと思った」とピーター。そのため、新派の女形、英(はなぶさ)太郎が朋輩の酌婦役で出演、女形同士の芝居から酌婦の身の切なさをしみじみと描き上げる。

「登場人物の生活感をきちんとにじませながら、10年経っても受けた恩義を忘れない茂兵衛の姿に日本人が大切にしてきた義理人情の心を重ね合わせていただきたい」

後半は自身の構成・演出・振付による「ピーターズレヴュー」。男性ダンサー4人を従え、ゴージャスな衣装をとっかえひっかえしながら、越路吹雪メドレーなどを歌い踊る。

「これからも役者として無色透明でありたい」というピーター。「いつもナチュラルでいたいし、固まってしまいたくない。いつまでも子供のように好奇心旺盛で、いろんな作品にめぐりあっていきたい」

大阪公演は9月13日午後1時半と6時半の2回、梅田芸術劇場メインホールで。問い合わせはH・I・P・大阪TEL06・6362・7301。

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