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センス磨いて
「額装」を楽しもう 堅苦しいルールはなし
2008/4/11 産経新聞東京朝刊 by 頼永博朗
アートはインテリアの装飾品。お気に入りの写真や絵画などを壁に飾るだけで気持ちが豊かになる。春の新生活で気分を一新する小道具としても最適。とはいえ、飾り方に不慣れな人も多いのでは? 『フレーム イン ザ インテリア−インテリアの中の額装』(トーソー出版)の共著者で額装家の小笠原よしえさん(47)に、自宅をギャラリー風に演出する工夫を聞いた。

布などを張った板に作品を掛け、全体を一つの額縁に見立てる(小笠原尚司さん撮影)
布などを張った板に作品を掛け、全体を一つの額縁に見立てる(小笠原尚司さん撮影)
「日本人は掛け軸に慣れてきたせいか、壁に絵などを1枚だけ飾る人が多く、『複数の絵をどう飾っていいか分からない』という相談をよく受けます」。額装の本場、フランスで学び、都内で専門店や教室を開く小笠原さんは指摘する。

複数の絵や写真などを一つの壁に掛ける場合、作品も額縁も柄や色調、質感などが似ているとまとめやすい。「作品の中心や額縁の上下のいずれかをそろえて掛けるとすっきり見えます」

難しいのは印象が異なる場合だ。基本は、額縁同士のすき間をほぼ等間隔にすることだという。「こうすると、アトランダムに掛けても意外にまとまります。また幾何学形になるよう配してもいい」。事前に作品を床に置いたり、額縁と同じ大きさに切った新聞紙を壁に当てたりして、配置を確かめておくと失敗を防げる。

印象の異なる複数の作品を飾るときは額縁同士の間隔をほぼ等間隔に(小笠原尚司さん撮影)
印象の異なる複数の作品を飾るときは額縁同士の間隔をほぼ等間隔に(小笠原尚司さん撮影)


また、布などを張った板の上に作品を掛け、全体を一つの額縁に見立てる方法もある。「これなら、家族の中で趣味が違う作品であっても仲良く飾って楽しめます」

逆に絵などを飾らず、あえて気に入った額だけを飾る方法もある。「宝飾店や美容院などで最近、人気の飾り方。空間が引き締まります」

デッドスペースにも目を向けたい。部屋に大きく張り出した柱や、階段の壁は、実は格好のギャラリースペースとして生かせる。

購入作品の額縁が部屋の雰囲気に合わなければ、部屋の写真と一緒に額装専門店に持ち込むといい。インテリアに合う額縁をアドバイスしてもらえる。

大切なアートを長持ちさせる工夫も忘れずに。紫外線による退色をしにくくするUVカットガラスを額縁にはめるといい。「特にアクリルは割高だが軽くて割れにくく、子供部屋などに重宝します」。裏板やマット(作品とガラスの間にすき間を作るための厚紙)には無酸のものを選びたい。

「飾り方に堅苦しいルールはありません。ちょっとしたコツを参考に、自分なりのギャラリーを楽しんでみてください」

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