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フードフランス 25日から
郷土色あふれる美食の祭典 東京で
2008/4/13  産経新聞東京朝刊 by 榊聡美
日本でも著名なフランス料理界の大御所、アラン・デュカス氏が主催する「フードフランス」が、今月25日から1年間、計7回にわたって、東京を舞台に開かれる。地方で活躍する40歳以下の若きフランス料理の担い手にスポットを当てるイベントで、今年は日本人シェフも初選出。新しい才能が生み出す、郷土の特色あふれるフランス料理は、日本人に未知の魅力を伝えてくれそうだ。

父から子へ受け継がれた「鴨のフォアグラのポワレとトウモロコシのガレット」は日本でも披露される
父から子へ受け継がれた「鴨のフォアグラのポワレとトウモロコシのガレット」は日本でも披露される


フードフランスは2003年、パリでスタートした。日本ではフランス料理というと豪華な料理をイメージする人も少なくないが、その一方で日本同様、地方色豊かな料理もある。そんな伝統と風土にはぐくまれた料理も、若い優秀なシェフの手で日々洗練されている。デュカス氏はそこにスポットを当てることで「フランス料理が確実に進化していることを証明したいと思った」と語る。

フードフランスは2006年からは日本でも開かれており、今年もデュカス氏が経営する「ブノワ」(東京都渋谷区)で、来年3月まで、7人の若手シェフが腕を振るう。

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京文化を生かしたフランス料理で知られる奥村直樹氏
京文化を生かしたフランス料理で知られる奥村直樹氏
トップバッターは、日本人で初めて選ばれた京都の奥村直樹氏だ。奥村氏が手掛けるのは、季節の味覚に京料理のエッセンスを盛り込んだ、目と舌で楽しめる京懐石風のフランス料理。デュカス氏は「時流に左右されず、京都という背景と環境を尊重した彼の個性とアイデンティティーを感じた」と話す。

この“奥村流フレンチ”は、父親が築いたものだった。フランスにあこがれ、独立した当初は「ベタベタのフランス料理」を作っていたが、試行錯誤の末にフランス懐石に行き着いた。フードフランスでも、そのよさを多くの人に知ってもらいたいと意気込む。

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また7月に登場する、フランス南東部のローヌ・アルプ地方から選ばれたマキシム・メイユール氏は、フランス・ナショナルチームでも活躍した元バイアスロン選手で、21歳で父と同じ料理人へと転身した。果たせなかった五輪の金メダルの夢をミシュランの三つ星に替え、親子二人三脚で料理に情熱を注いできた。その結果、最新のミシュランガイドで、一つ星から二つ星に昇格した。

豊かな自然に囲まれたアルプスの山岳リゾートで腕を振るうメイユール氏は、自ら山へ足を運んで収穫したハーブやきのこなどで料理に息吹を吹き込む。また30年以上も前に父親が考えたメニューを、新しい技術や食材を使って現代人の嗜好(しこう)に合うようアレンジを加えている。

そのほかにも、今回のフードフランスでは、ブルゴーニュ地方、コルシカ島など、5地方から選ばれたシェフがそれぞれの郷土の味を日本で披露する。スケジュールの詳細はホームページで。

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