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竹笹堂
京町家の和雑貨屋さん 鮮やか木版画の世界
2008/4/25  産経新聞大阪夕刊 by 服部素子
ブックカバーやCDカードなどで木版画の新しい世界を提案する「竹笹堂」が今月、京都市指定有形文化財として知られる京町家の別家に移転した。しっとりとした町家にかわいい和雑貨が並び、優しい調和を見せている。

竹笹堂は、明治24年創業の竹中木版の5代目、竹中健司さんが従来の注文制作にとどまらず、版画を生かした小物の販売や木版画教室などを通して版画の魅力を世界に発信していきたいと、平成10年にオープンしたショップ兼工房。

「海外から泊まり込みで版画を学びに来る人が増えたので、市の中心部でホテルにも近く、かつ京都的で、ぼくの作品ともマッチする場所を探していた。そんな中で、ご縁があって…」。竹中さんは移転のいきさつをそう話す。

新しいショップのコンセプトは“すべて新作”。例えば、過去の版木を使わず、内弟子で摺師(すりし)の原田裕子さんがフランス菓子からイメージした「マカロン」柄などを採用。この「マカロン」柄はイチゴとエッグというかわいい2色の色名にした。

「ステイショナリーの分野では毎月限定の色・柄10種を発表します。木版画もアートポスターのスタイルで提案。昔の柄の刷り直しはしません。常に最初でありたいんです」と竹中さん。

自由な発想が信条で、作りたいのは、自分がほしいもの。京千代紙はブックカバーにしたことで、使い勝手が変わり、世代を超えた共感が得られた。正方形のポチ袋を作った発端は、1万円を2つに折って入る大きさがなかったから。木版画でしか出せない色合いを武器に、版画セラピーも企画中だ。

「江戸の絵師が『東海道五十三次』を残したように、版画で宇宙百景に挑んでみたい」。竹中さんはそう言ってほほ笑んだ。

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「竹笹堂」
京都市下京区綾小路通西洞院東入新釜座町737
TEL075・353・8585

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