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心の10年間綴る
永作博美 初の著書「やうやう」発売
2008/2/1 産経新聞  東京朝刊 by 舛田奈津子
女優の永作博美(37)が、初の著書『やうやう』(リトルモア刊)を刊行した。映画「人のセックスを笑うな」の主演を務めるなど女優としての華やかな一面が知られるが、綴(つづ)られた言葉には悩みや戸惑いなど、右往左往したり、立ち止まったりしながら歩んできた10年間の心のかけらがちりばめられている。


2年前、部屋の片隅にノートの束を見つけた。その存在に気づいてはいたが、実は見て見ぬふりをしていた。10年前から自身が書きためた文章だ。

女優として将来が見えない不安。答えが出ない悩み。悶々(もんもん)とする日々。さまざまな思いを、書くことで解消し、前に進む力にしてきた。

「恥ずかしい気がしていたけれど、ノートの束を見つけたとき、読み返してみようと思った。そしたら楽しくて。寝食を忘れてまとめあげた。若いころはむちゃくちゃ本気で悩んだけど、今では“あほだなぁ”って、そんな自分を笑える」

《ひとと話したくない 話せば話すほど自分の空っぽさに嫌気がさす…》

詩のような散文を構成する言葉は直接的で、飾りがない。自称“雑文”。だからこそ心に染みいる。タイトルの『やうやう』は枕草子から拝借した。ゆっくりとした自分の歩みを重ね合わせた。

女優の最大の敵は“照れ”だという。書くことも恥ずかしい。でも、そこから解放されたとき、何かが人に伝わる。

「10年間、何も変わっていないように思ってきたけれど、振り返ると大きく変わった。周りを気にして、よく思われたいと思っていた過去の自分を今は面白く思える。悩んでいる若い女性に、素直になってほしいと思う。私が書いた本だけど、自分のことのように読んでくれたらうれしい」

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