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高層・地下階…
携帯電話「圏外」なくせ ミニ基地局許可へ
2008/2/6 産経新聞  東京朝刊
住宅やビルの屋内、地下の商店などに存在する携帯電話やPHSが通じにくい“不感地帯”。この解消に総務省は、インターネットに接続できる超小型基地局「フェムトセル」を一般に利用しやすいよう環境整備する。6日に規制緩和の方針を発表予定で、秋にも実用化される見通し。フェムトセル機器は売り切り制が導入されるため、携帯がつながらない、途切れやすいなどの不便さを利用者自身の手で改善できるようになる。


携帯電話の電波は全国をほぼカバーしているが、窓のない室内やビルの高層階、地下階などは電波が届きにくく、局所的に「圏外」が生じやすい。こうした不感地帯を解消しようと基地局を設置、運用する場合、現行制度では無線免許と資格を持つ技術者が必要。費用は数十万円かかり、携帯電話会社に専用回線で接続する必要もある。

そこで総務省は、超小型基地局については携帯電話会社が免許を包括的に取得し、一般ユーザーが自ら設置、運用できるよう法令を改正する。

フェムトセルは出力20ミリワット以下、電波が届く範囲は数十メートルにとどまり、1台で携帯電話端末4台程度が利用できる。通常の基地局とは異なり、インターネット経由で携帯電話会社のネットワークに接続できるのが特徴だ。このため家庭や職場で光ファイバーやADSL、ケーブルテレビによるブロードバンド(高速大容量)通信の利用者なら、機器を接続すれば比較的簡単に利用できる。

ただ、パソコンなど他の機器の影響を受けて通話しにくくなる恐れがあり、同じネット回線内では携帯電話の通信を優先する仕組みを義務付ける。110番など緊急通報時の位置情報発信も必須とする。

また、携帯電話会社がビルや地下街で通信エリア拡大のため、自社でフェムトセルを設置する方式も認める。

携帯各社では、ソフトバンクが売り切り型のフェムトセル機器を開発済みで、ユーザーの利便性を高める方策として、機器販売やレンタルなどに取り組む。NTTドコモは当面、自社で設置するタイプのフェムトセル機器を活用する方針。KDDIも機器開発を進めており、各社の新たなサービス競争が注目される。

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