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テレビコードぎりぎりのグロテスク
原作にちかい“リアル鬼太郎”大人に人気
2008/2/26 産経新聞  東京朝刊 by 草下健夫
水木しげるのオリジナル原作に近い鬼太郎のアニメが、大人のコアなファンに人気だ。正式なタイトルは「墓場鬼太郎」(フジテレビ系、木曜深夜0・45ほか、全11回)。深夜枠にもかかわらず、平均視聴率5・0%を記録。なぜ、今リアル鬼太郎なのか?

原作の妖しいムードを伝える墓場鬼太郎。アニメ化実現まで20年かかった
原作の妖しいムードを伝える墓場鬼太郎。アニメ化実現まで20年かかった
「グロテスクな表現はテレビコードぎりぎり。露悪的にならないよう、何度もやり直しをしたところも少なくない」

30年以上ゲゲゲの鬼太郎の製作にかかわっている、東映アニメーションの清水慎治・企画部長は話す。

「墓場−」は鬼太郎の原点で、昭和34年、貸本の漫画として発表された。その後少年雑誌にも連載され、43年にアニメ化された。この際、子供には暗すぎるとされ、「ゲゲゲ−」に改題。勧善懲悪のヒーローものに方向転換したという経緯がある。

作品の舞台は昭和30年代。幽霊族最後の生き残りとして墓の中から鬼太郎が生まれ、人間社会にさまざまな怪奇現象がわき起こるという物語。映像はリアルなホラータッチで、たとえば第1話。目玉おやじの誕生シーンでは、鬼太郎の父親である包帯男の目玉が離れ、手足が生える…。

あえてオリジナル版にこだわった理由は? 

「実は20年前から墓場をテレビ化したかったが、ハード過ぎてテレビには無理とされてきた」と清水部長。今回、ようやく実現した背景について「便利さや明るさに満たされた現代の大人が、鬼太郎に登場するような昭和時代の日本にノスタルジーを感じるようになったからでは」と分析。デジタル技術の進展で表現が豊かになったことも、アニメ化を後押ししたという。

一方、同局では子供向け(?)の「ゲゲゲの鬼太郎」(日曜9・0)も放映中。こちらは、マンガチックな妖怪キャラが登場するおなじみのストーリーだが、今回はネコ娘がかわいらしい美少女にアレンジされており、新たなファン層を拡大している。

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