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店までの車代節約
ネットスーパー人気 食品に安心感
2008/2/29 産経新聞  東京朝刊 by 田村龍彦
インターネットのサイトで食品などを注文し、自宅に配送してもらう「ネットスーパー」の人気が高まっている。中国製ギョーザ中毒事件を受けて、有機栽培野菜など安心できる品ぞろえが消費者の心をつかんでおり、2月に入り、新規利用者が従来の倍近くになったというサイトもある。ガソリン価格の高騰が続き、自家用車で買い物に行かずに済むことも人気の背景にあるようだ。

イトーヨーカ堂のネットスーパーは、主婦のパートが消費者の目線で配送する商品を選ぶ=東京都江戸川区のイトーヨーカドー葛西店
イトーヨーカ堂のネットスーパーは、主婦のパートが消費者の目線で配送する商品を選ぶ=東京都江戸川区のイトーヨーカドー葛西店

店舗を持たず、有機野菜などの安全・安心な食品をネット販売するオイシックス(東京都品川区)では、中国製ギョーザ事件の報道以降、新規利用者が急増。2月の第1週は前月平均と比較して80%も増えた。

大雪などが影響した可能性もあるが、中心顧客である30代のほか、50代以上の利用者も少なくない。新規利用の理由を聞いたところ、「安全だから」と回答する人が目立ったという。資料請求も1月の5倍にのぼり、同社は「平成12年にサービスを始めてから、これほどの増加は記憶にない」と驚きを隠さない。

大手流通系のネットスーパーも好調だ。セブン&アイ・ホールディングス傘下のイトーヨーカ堂が展開するネットスーパーでは、1日当たりの売上金額が昨年12月から伸び始め、2月は前月比15%増。米など店頭で買った重い商品を自宅まで配達してくれるサービスも人気で、セブン&アイは「ネットで買ったり、徒歩で来店したり、お客さまが車の利用を控えている。ガソリンの値上がりが数字を押し上げているようだ」と分析する。

同社のネットスーパーは今年1月に全店舗の半分の80店舗まで拡大し、会員数は約17万人。認知度不足の面もあったが、主婦のパートに商品選びを担当させ、鮮度のいい肉やできたて総菜を配達するなど商品の充実に取り組んできた成果が実を結びつつある。

食品スーパーのマルエツが首都圏で展開するネットスーパーも、12月、1月の月別売上高が前月比で10%程度増加した。

スーパーにとって、ネットスーパーでの売り上げは店頭と比べると微々たるもの。システム費用や輸送費などのコストもかかるため、「採算が合わない」(中堅スーパー)との声もある。ただ、1月の全国スーパー売上高(既存店)は前年同月比1・7%減で、25カ月連続の前年割れ。2月もギョーザ事件の影響で冷凍食品を中心に低迷するとみられており、セブン&アイでは「店で待つだけの商売が通用しなくなっているのも事実」と話している。

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