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「『海猿』の頃から次ぎは“雪山”で」
映画「銀色のシーズン」羽住英一郎監督に聞く
2008/1/9 産経新聞    大阪夕刊 by 福本剛
大ヒット映画「LIMIT OF LOVE 海猿」の羽住英一郎監督が、舞台を雪山に移して描いた映画「銀色のシーズン」。男3人の“雪猿”と結婚式を控えた花嫁が巻き起こすドラマが、雪山の絶景とともにテンポよく進んでいく展開が印象的だ。羽住は「困難に挑戦している人々を描いた」と語る。

劇中、城山銀(瑛太)と七海(田中麗奈)は雪山の町で出会い…=(C)2008フジテレビジョン/ROBOT/東宝/電通
劇中、城山銀(瑛太)と七海(田中麗奈)は雪山の町で出会い…=(C)2008フジテレビジョン/ROBOT/東宝/電通

≪モーグルの町、桃山町にいる城山銀(瑛太)ら若者3人組。スキーで車道を飛び越すなど無茶ばかりする彼らは町の頭痛の種だ。ある日、町に七海(田中麗奈)が訪れた。彼女は、町おこしの一環、雪上結婚式の花嫁第1号。だが、スキー初心者の七海はゲレンデで練習中に斜面を転落。そこに銀が現れ…≫

「実は『海猿』のころから『次は雪山で』という話があった」と明かす羽住。そして実際、スキー場に行った際、階段の手すりや建物の屋根を滑る若者らを見て驚いた。

「こいつらバカだが、すてきで魅力的でもある。大人はそんなことはしないし、生き方も丸くなっていく。でも、安全地帯に生きるのは楽しいだろうか。たまには、外れたっていい」

そんな発想から、スキー好きの若者が花嫁に出会う物語を作り出した。こだわったのは、スキー映画の壁を壊すこと。「そのために人を前面に出し、人物はリアルに、スピーディーに見せようと配慮した」−こうして雪山を舞台にしながらも、群像劇風の人間ドラマに。瑛太、玉山鉄二、青木崇高の演じた“雪猿”らはもちろん、意外な過去を抱える七海役の田中の好演も光った。

また、「スキー好きな人が見ても満足できる」ようにと、映画「スパイダーマン」などで活躍した特殊カメラも導入。斜面の滑走シーンなどは手に汗握る迫力で、クライマックスの感動につなげたという。

「あきらめたり、やめたことを、もうちょっと動かしてみようと思える映画にした。ぜひ見てほしいですね」

12日から大阪・TOHOシネマズ梅田などで公開。

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