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映画への思いを胸に 
映画「明日への遺言」藤田まこと全国行脚スタート
2008/1/17 産経新聞    東京朝刊 
戦後の混乱期でも誇りと品格を失わずに信念を貫いた岡田資(たすく)中将の生き方に迫った映画「明日(あした)への遺言」の主演俳優、藤田まことさんが16日、小泉堯史(たかし)監督とともに鹿児島市を訪れ、3月1日の公開に向けた全国行脚をスタートさせた。

主演俳優の藤田まことさん(左)と小泉堯史監督

試写会で舞台あいさつした藤田さんは「戦争を知らない人にも見ていただきたい。勝った方にも、負けた方にも悩みがあり、戦争自体が罪悪だと思っていただければ」と語り、約150人の観客の熱い歓迎を受けた。

原作は大岡昇平の「ながい旅」。岡田は、空襲で住民に無差別爆撃を行った米軍搭乗員を処刑したB級戦犯として裁かれる。弁護人や検察官、裁判官が米国人という中で岡田は「すべての責任は指令を下した自分にある」と主張。映画でも、岡田の一貫した姿勢が、家族や部下をはじめ、検察官や裁判官をも揺り動かす場面が感動的だ。

「自分が演じていいものか」と悩んだこともあるという藤田さんだが、「彼の責任の取り方に共感し、役に集中できた」といい、完成後、あまりの満足感で「しばらく役者ができないかも」と振り返ったほどだ。

そんな映画への熱い思いを知ってほしいと、今回の全国行脚となった。74歳の高齢ながら、さらに福岡、大阪、名古屋、東京、仙台、札幌など、小泉監督と二人三脚で日本中を精力的に回る。

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