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プライベートこそ好きなもので
見せる寝具 昼インテリア、夜は快適布団
2008/1/7 産経新聞  東京朝刊 by 小川真由美
出し入れが大変で収納スペースをとる布団。そんな寝具をしまわずにインテリアとして見せてしまうアイテムが注目されている。布団自体が薄くて個性的なものだったり、布団の収納ケースが家具に変身したり。部屋のコーディネートに寝具も加えれば、収納スペースも少なくて済み、一挙両得となりそうだ。

薄さが魅力
寝具大手の西川リビングとデザイナーの三宅一生氏の三宅デザイン事務所は、昨年6月、新しいホームウエアブランド「mayu+(まゆプラス)」を共同開発した。コンセプトは“上質さと軽さ”。シルクやガーゼ、羽毛など素材はさまざまだが、最大の特徴は布団一枚一枚を薄く仕上げた点だ。一見すると寒い時期には物足りない感じだが、薄い布団を重ねることで空気の層をたくさん含み、保温性は高いという。

mayu+の「レイヤーライン」。ハートのついたリボンが印象的なカバーだ
mayu+の「レイヤーライン」。ハートのついたリボンが印象的なカバーだ

デザインでは、布団の表地に大小の星柄の刺繍(ししゅう)や凹凸を施して柔らかい風合いを出した。またカバーの布団の出し入れ口はジッパーではなく、長めのひもで、それをリボン結びにして留めると、先端についたハート形の飾りがかわいい。布団一枚が薄いのでかさばらないから、たたんで重ねるだけで美しく、押し入れにしまうのがもったいないくらいだ。

三宅デザイン事務所の扇谷佐和子さんは「寝室という一日の多くの時間を過ごし最もプライベートな空間こそ、自分の好きなものに囲まれて暮らしたいと考える人は多い。寝室も見せる意識を持つと部屋のコーディネートも楽しい」と話す。

ただ、製品化には苦労もあった。三宅デザイン事務所が世界中から集めた生地や糸が布団に合わなかったり、複雑なデザインに手作業で糸を切ったり針を戻したりと試行錯誤が続いた。西川リビングマーケティング戦略室の廣田由香里さんは「うちは『軽くて暖かい』は得意ですが、薄い布団がお客さまに認めてもらえるか不安だった」と振り返る。

ソファに変身
一方、収納ケースに入れた布団をケースごとソファにしてしまうのがWORTHY WORKシリーズの「ソファになる布団ケース」。マットなど敷布団は3つ折りで、掛け布団はクルクルと巻いてケースに入れるだけ。これを組み合わせて壁に寄せれば立派なソファになる。収納不要なうえに、昼間はインテリアに変身するスグレモノだ。ちなみに布団をきつめに入れた方がスカスカにならずクッションとして使いやすいそうだ。

WORTHY WORKシリーズの「ソファになる布団ケース」。下に敷布団、上の円柱に掛け布団が収められる
WORTHY WORKシリーズの「ソファになる布団ケース」。下に敷布団、上の円柱に掛け布団が収められる

7年前に無地の2色で発売したが、売り上げが堅調なため昨年、リーフ柄など新しいデザインを追加し、現在は6色を展開中。開発・販売を手がけるエーワン企画室の宇野由紀子室長は「布団圧縮袋に抵抗がある人や、収納場所がなくて来客用の布団を買えずにいた人などに喜ばれています。寝具を人目から隠すのではなく、うまく見せれば立派なインテリアになります」と話している。

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