ベテランに囲まれる28歳
俳優、松田悟志 仮面ライダーから検事に変身
2008/1/9 産経新聞
東京朝刊 by 松本明子
俳優の松田悟志が、テレビ朝日系土曜ワイド劇場で好評のシリーズ「検事・朝日奈耀子(6)」(12日後9・0放送)に新加入、初の検事役で新たな一面を見せている。役者デビューから8年、「仮面ライダー龍騎」の秋山蓮/ナイト役で人気を得てから5年。28歳になった松田に聞いた。
「だいたい犯人役が多かったので…」と検事役にちょっと照れる。クールビューティーだが、おとぼけキャラ役の木下あゆ美とのコンビで、既存のドラマにフレッシュな魅力をふりまく。ドラマには医師免許を持つ異色の女検事、朝日奈役の眞野あずさをはじめ、内藤剛志、北村総一朗らベテラン勢が出演する。
「大御所の方々とご一緒できてすごくうれしかった。普段は僕、よくしゃべるんですが、今回の現場ではちょっとおとなしかった。結構びしっと仕事してたかも。眞野さんはかっこいいし、若い人や女性の方に見てほしいですね」と松田。
ファッションデザインを専攻していた大学生のとき、俳優の一歩を踏み出した。平成12年、WOWOWのドラマ「多重人格探偵サイコ」第1話でNGを30回出した。自分のせいで撮影は6時間も押した。半泣き状態なのに、三池崇史監督はニコニコしているだけ。「演技ができないことを初めて恥ずかしいと思いましたね」
現場が大好きで、当初は助監督になりたかった。「いや、おまえは俳優になれ!」と言ったのは三池監督。「当時の大船撮影所で、午前3時、4時まで働いているのに、夜中には流れ星を見に行くような熱い三池組でした。大人の人が生き生きと仕事してる姿をそれまで見たことがなかったので、結構衝撃的でした」
同年の日本テレビ「青と白で水色」では、まだ無名だった蒼井優、宮崎あおい、小栗旬と顔を合わせている。その後の3人の躍進には、大いに「刺激を受けた」という。
「俳優を職業ととらえていいのか、一獲千金ととらえていいのか。でもチャンスは転がっているように思えてきた。30歳手前でビビッドになっているのは確か。でも、サラリーマンのように仕事していたいな、とも思うし…」
何事も気取らず、肩肘張らず、自然体の人、という印象だ。「検事の役をいただいたように、年齢がもう少しいったら、弁護士とか社会的な立場の人や権威的な役などもおもしろいと思う」。イケメン仮面ライダーの成長ぶりが頼もしい。
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