MSN産経ニュース SANSPO.COM ZAKZAK iZA! FBi
ENAKってどういう意味? | お知らせ | 新聞バックナンバー購入 | 問い合わせ | リンク・著作権 | MOTO | MSN産経ニュース
「伝説3部作」
フジ系人気シリーズ 浅見光彦、3週連続で活躍 
2008/1/9 産経新聞  東京朝刊 by 安藤明子
「この試みが快挙なのか、暴挙なのか、評価が楽しみ」と作家の内田康夫。フジ系の人気2時間ドラマ「浅見光彦シリーズ」(主演・中村俊介)が原作者自身も驚く試みに挑む。来年1月、金曜プレステージ特別企画「浅見伝説3部作」として3週連続放送(11、18、25日後9・0)する。異例の一挙放送の成果は!?

「評価が楽しみ」と話す作家の内田康夫(右)と中村俊介
「評価が楽しみ」と話す作家の内田康夫(右)と中村俊介

中村俊介が前任者の榎木孝明から“永遠の33歳”という設定のルポライター・浅見光彦役を受け継いだのは平成15年2月に放送したシリーズ第15弾「金沢殺人事件」。これが平均視聴率19・7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の好スタートを切り、以来、昨年10月放送の第27弾「竹人形殺人事件」までの13本の平均視聴率は16・2%をマーク。年間3本ペースのお待たせシリーズとして安定した人気を得ている。

この不動の人気に乗ったのが今回の集中編成。各局が長編スペシャルドラマを2週にわたって放送するのは珍しくないが、一話完結ものが3週連続放送されるのは初のケース。フジの編成担当者は「30作目を控えて何か大きな仕掛けができないかと考えていた。折しも内田先生の作品の累計刊行部数が1億冊突破という快挙を達成された幸運にも恵まれ、中村さん演じる浅見光彦の新たな伝説へのきっかけになる試み」と意図を話す。

シリーズの制作に当たっている東映・金丸哲也プロデューサーも「人気シリーズとはいえ容易なことではないが、こんな機会はない」と意欲満々。内田とも相談して厳選したのが、ともに初ドラマ化となる「耳なし芳一からの手紙」(11日)と「熊野古道殺人事件」(18日)、そして榎木主演で過去に映画化された「天河伝説殺人事件」(25日)の3作だ。

中村は一気に榎木の本数を超すことになり、「プレッシャーよりも楽しみ。このシリーズは僕の生活の一部で光彦というキャラクターは洋服のようになっている」と余裕の弁。27歳で初めて光彦役を演じたときには「若さがプレッシャー」だったが、2月には光彦と同じ33歳。「やっと追いつくんだと思う一方で、これからはそれを過ぎていくのがさみしい。まだまだやっていたいから」とちょっぴり複雑な心境を明かす。

この原作にほれ抜いて、今回「熊野古道−」に“軽井沢の先生”こと内田康夫役でゲスト出演することになったのが伊東四朗。100冊を優に超す原作すべてを読破している猛烈ファンで「(出演交渉を受けて)こんなに驚いたことはない。お断りすると誰かがやるのが悔しいから」。ご近所の住民役で久々にワンシーン出演する本物の内田との共演が実現し「早くつながったものを見たい」と大物らしからぬ喜びようだ。

ドラマでは平成初期に水谷豊(日本系)が当たり役とし、その後、辰巳琢郎、沢村一樹(TBS系)、榎木、中村(フジ系)と、長年愛され続けてきた浅見。内田はその魅力を「エログロがなく家族でそろって見られる安心感と、強くもなくアクションもない浅見のもつ特異性にある」と説く。今回の3週連続放送で、その真価が問われる!?

携帯版SUMiRE STYLE スミレモバイル登場




産経新聞社から記事などのコンテンツ使用許諾を受けた(株)産経デジタルが運営しています。
すべての著作権は、産経新聞社に帰属します。(産業経済新聞社・産経・サンケイ)
Copyright(C)2008 SANKEI DIGITAL INC. All rights reserved.

ここは記事のページです
携帯で読むSUMiRE STYLE