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高度成長期の歌声 平成の若者も魅了
昭和の青春ドラマ主題歌集、復刻相次ぐ 
2008/1/16 産経新聞  東京朝刊 by 八並朋昌
「青春とはなんだ」から「俺たちの旅」などまで、高度成長時代の青少年を熱中させた青春ドラマシリーズの主題・挿入歌集復刻が続き、初期の「これが青春だ」登場で、そろい踏みとなった。なぜ今「昭和の青春」か。熱血、切なさ、希望…忘れかけた生きようを思い出させる歌声が、当時の視聴世代ばかりか、平成の青春世代をも魅了するようだ。

「これが青春だ」はキングレコードが先月26日に発売。シリーズ第2作「これが青春だ」のLP(昭和42年発売)をはじめ、第1作「青春とはなんだ」から第5作「炎の青春」までの主題・挿入歌22曲を収録した。「若い日の若い夢 青空に描いて…」の『若い明日』、「大きな空に梯子(はしご)をかけて…」の『これが青春だ』などだ。

制作した部長プロデューサーの松坂茂樹さん(59)は「青春とはなんだ」のロケ地の山梨県立日川高校出身。「ドラマは高校時代に夢中で見たが、社会人になって忘れ去っていた。それが平成7年に抜粋盤制作で主題歌などを耳にすると、当時の情景が鮮明によみがえった。今作は完全収録盤であり、団塊世代やポスト団塊が、第2の青春を楽しむよすがになれば」と話す。

青春ドラマシリーズは日本テレビ系で昭和40〜55年に放送。49年の第9作「われら青春!」までは高校が舞台、50年開始の「俺たちの旅」からは大学生や若手社会人も主人公になって15作続き、大人気となった。

テイチクレコードは、第7作「飛び出せ!青春」出演者の歌や音声ドラマで構成した47年発売の同名LPを、平成16年秋に復刻。青い三角定規が歌う『太陽がくれた季節』や「われら青春!」の『帰らざる日のために』など、他社曲も加えた。担当プロデューサーの所信哉さん(52)は「当時の視聴世代は曲を聴けば思い起こす情景がそれぞれにあり、復刻要望が強かった。機械でできてしまう最近の音楽と違い、当時の音楽は深みがあるし、リラックスして体で聴けるのもいい」。

コロムビアミュージックエンターテインメントも16年、初CD化3曲を含む「俺たち」3シリーズを「俺たちの旅・青春の詩」にまとめた。編集・解説を担当したフリープロデューサーの高島幹雄さん(42)は、バップが6年に発売したテレビBGM集「おれは男だ!」なども手がけた。「ドラマの人物は誰もが一生懸命で、人生を教えてくれた。主題・挿入歌はその場面と一体。有料テレビなどで見てファンになる平成の青春世代も少なくない」と話す。

音楽ライターの鈴木啓之さん(42)は「昭和40〜50年代は夢や希望を語り合えた。青春ドラマやその音楽は、時代の息づかいを朗らかに時に切なく描いている。これが平成の冷めた時代には強烈に懐かしく、新鮮でもある」と分析している。

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