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食の資格が女性に人気 こだわりが知識の欲求へ
2008/1/20 産経新聞  東京朝刊
20〜30代の女性を中心に、「ソムリエ」や「マイスター」という食に関する民間資格の取得者が増えている。食へのこだわりや食の安全が揺らいでいるため、正しい知識を身に付けたいとの思いが資格取得への動機になっている。企業も、こうした資格の取得者を販売促進や衛生管理に活用し始めた。

野菜の説明や調理方法をアドバイスする野菜ソムリエの野村知司さん(左)=東京・世田谷の「野菜ソムリエの店エフ」
野菜の説明や調理方法をアドバイスする野菜ソムリエの野村知司さん(左)=東京・世田谷の「野菜ソムリエの店エフ」

アドバイザー
「食への関心が高く、講演や講習の依頼がひっきりなしです」と話すのはFLAネットワーク協会の竹内弘光さん。同協会は栄養学や食品学のほか、衛生管理や食習慣や食文化など食生活全般を対象にした「食生活アドバイザー」検定を平成11年から実施している。

当初受験者は飲食関係者ら約270人だった。それが今や、仕事で食に携わる人のほか主婦や学生まで広がり、昨年は約1万5500人が受験したほど。

「家庭の食生活に生かしたい人や、社員教育の一環として利用する企業の人などが受験。自己責任や健康管理の面からも時代に合った資格だと思う」と強調する。

野菜ソムリエ
女性タレントが取得して話題になった「野菜ソムリエ」は、日本ベジタブル&フルーツマイスター協会が認定している。野菜や果物の基礎知識を学ぶコースから、仕事に生かせる知識を身に付けるコースまで3段階ある。協会が実施する講座を受講し修了試験に合格すれば資格が得られる。

同協会の関連会社が出店する東京・世田谷の「野菜ソムリエの店エフ」で働く野村知司さんは、子どものころは野菜が嫌いだった。大学の実習で農家の人と触れ合う中で、生産者と消費者の橋渡しの役割をする野菜ソムリエに興味を持ち、在学中に資格を取った。

野村さんは「子供は最初に口にした味で好き嫌いが決まる。産地直送の新鮮なおいしい野菜を提供しており、少しずつ野菜を好きになってもらえれば」と話す。

企業も注目
野菜や果物の豊富な知識を販売促進やマーケティング戦略に取り入れようと、野菜ソムリエとのコラボレーション(協力)を始めた企業がある。

ポッカコーポレーションは「じっくりコトコト煮込んだスープ」を野菜ソムリエ推奨の商品として販売。店頭販売には野菜ソムリエも参加する。「その場で野菜の価値や調理方法なども聞けるので顧客からも好評」だ。

「シチューを寒いときのメニューから、野菜が食べられるメニューに替えることができた」とハウス食品。消費者の目線からの助言が新鮮で、売り上げにも結び付いているという。現在はメニューの提案や販売促進が中心だが、消費者の食に対する関心の高まりとともに、有資格者の活動範囲はさらに広がりそうだ。

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