25年後の肥満危機回避?
肥満防止 料理の授業必修に 英の中学校
2008/1/23 産経新聞
大阪夕刊 by 木村正人/ロンドン
英国のエド・ボールズ児童・学校・家庭相は22日、中学校の11〜14歳の生徒を対象に1学期に限り週1時間の料理の授業を必修にすると発表した。食材やカロリー、バランスの取れた食事の知識を子供のころから身につけることで肥満を防ぐ狙いがある。ロイター通信などが伝えた。
英政府は20年前、料理の授業について評価を下げており、現在、調理教室が残る中学校は全体の85%。料理教師も激減した。ボールズ氏は2011年までの3年間に全校に調理教室を整備し、800人の料理教師を新たに養成し、全校で料理の授業を実施する考えを示した。
校長からは「政府は現場の学校の裁量を増やすと言いながら、新たな必修を設けるのは矛盾している」との批判が上がる一方で、専門家らは「30年前に実施しておけば、昨今の肥満危機はなかった」と今回の対応を評価している。
英国では今後、25年間で人口の半分は肥満になり得ると予測されており、肥満解消が大きな社会問題になっている。
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