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主要300ブランド、売り場面積国内最大
「男を狙え」 阪急百貨店「メンズ館」1日開業 
2008/1/30 産経新聞  大阪夕刊
阪急百貨店は30日、商業ビル「HEPナビオ」(大阪市北区)を改装して、2月1日にオープンする関西初の男性専門館「メンズ館」の内覧会を開いた。約300の主要ブランドをそろえるのが特徴で、業態を超えた流通業界の競争が激しさを増す中、主力の婦人服とともに男性客を呼び込みたい考えだ。

地下1階から地上5階まで紳士服関連商品が並ぶ阪急百貨店のメンズ館=大阪市北区
地下1階から地上5階まで紳士服関連商品が並ぶ阪急百貨店のメンズ館=大阪市北区

メンズ館には、地下1階から地上5階まで紳士服の関連商品がズラリと並ぶ。売り場面積は約1万6000平方メートルと、伊勢丹新宿店(東京都新宿区)のメンズ館(約1万平方メートル)を上回り、国内最大だ。改装費用など投資額は約50億円で、平成20年度に約250億円の売上高を目指す。

阪急梅田本店から紳士服をすべて移すほか、ルイ・ヴィトン、ブルガリといった高級ブランドの紳士物のみを集めた店舗を設置。スーツや靴の売り場では、阪急主導による「自主編集売り場」の割合を高める。

内覧会に先立つ説明会で、メンズ館担当の小森栄司執行役員は「ブランドの多さより、男性ファッションの基本的な品ぞろえとうちの熟練スタッフをメンズ館の売りにしたい」と語った。

阪急が紳士服強化を決めたのは、ライバル各社との差別化を進める狙いがある。今後、大丸と高島屋が売り場面積を増やすほか、伊勢丹と今春経営統合する三越も23(2011)年、JR大阪駅前に大型店を出店する見通しだ。

昨年10月、持ち株会社「エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング」を設立して阪神百貨店と経営統合した老舗の阪急店にとって、「2011年問題」ともやゆされる“大阪百貨店戦争”で、後れを取ることは許されないわけだ。

ただ、迎え撃つ他社もメンズ館を黙っているわけではない。

25年春に阿倍野本店の建て替えが行われる近鉄百貨店では、日本最大の売り場面積(約10万平方メートル)の新店舗の上層階にオフィスが入る。男性客の増加は確実で、すでに「紳士服強化」を打ち出している。大丸、高島屋も梅田店、大阪店の増床を機に紳士服売り場の拡充に乗り出す構えだ。

各社が男性客に目を向ける背景には、伊勢丹の成功例がある。昭和43年から新宿店に男性専門館を持っていた伊勢丹だが、平成15年にリニューアルしたところ、男性客数は急増。夫婦やカップルの来店も増え、婦人服や食料品の売り上げも伸びるなど好業績を支える起爆剤となっている。

阪急メンズ館を皮切りに各社は男性の心をつかむブランド獲得や商品企画で、さらにしのぎを削ることになりそうだ。

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