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添加物は控えめ、こだわりの素材
「インスタント食品」安全&ヘルシーの時代
2008/1/30 産経新聞  東京朝刊 by 渋沢和彦
インスタント食品でも安全・ヘルシーに−。相次ぐ食品表示の偽装などで食の安全・安心が脅かされているなか、食品添加物が多いというイメージのあるインスタント食品で、合成保存料や合成着色料などの添加物を使用を控えた商品が相次いで販売されている。有名シェフによるこだわりのレトルト食品もあれば、ヘルシーさにこだわるものまで、手軽な食品も健康・安全志向にシフトされつつあるようだ。

オルビスの「発芽玄米粥」(右)とキユーピーの「玄米雑炊」
オルビスの「発芽玄米粥」(右)とキユーピーの「玄米雑炊」

化粧品メーカーのオルビス(東京都品川区)が昨年9月、通販で発売を開始したのが伝統食シリーズ「寒天のちから」。お湯を注ぐだけで食物繊維豊富な和風寒天スープがすぐできる。

同社は「肌や体に良い化粧品」をコンセプトに化粧品開発を手がけてきた。そこから合成保存料や合成着色料を使わずに「日本伝統の食材を手軽においしく」を目指してインスタント食品の商品開発を行った。

「寒天のちから」は「安心して食べられる」「これまで朝食を食べなかったが、これなら簡単に食べられる」と購入者から評判が良く、売り上げも前月比10%増が続いているという。

この成功を受けて今月から第2弾としてレトルトの「発芽玄米粥」を発売した。玄米をはじめ、素材はすべて北海道産というこだわり。だしは利尻コンブ、塩はブランドの「宗谷の塩」を使用し、上品な味わいに仕上げた。もちろん添加物は一切入っていない。「契約農家から仕入れているので安全」と、作り手の顔の分かる素材にこだわった。同社では「予想を大きく上回る売り上げで、品切れになりそうないきおい」という。

一方、ピクルスやオリーブオイルの製造・販売で知られる讃陽食品工業(高松市)では、東京の人気イタリア料理店の片岡護シェフが開発に携わったレトルトのスープを昨年3月から通販で発売している。ミネストローネのほか雑穀を使ったヘルシーなクリームスープなど3種類をラインアップ。

安全性とおいしさを追求し、開発には1年以上を費やしたという。国産原料を使い素材の自然な味を大切にするため、化学調味料や合成保存料を一切使っていない。レンジやお湯で温めれば簡単に一流の味を食べられるとあって、2度、3度と購入する人が多く、売り上げも順調に伸びているという。同社では「ヘルシーでおいしく安全を求めているのがお客さんの傾向のようです」と話す。

また、キユーピー(東京都渋谷区)は一昨年夏、ヘルシーさをうたった、お湯を注ぐだけで栄養豊富な玄米雑炊ができる「玄米雑炊」シリーズを発売。1食当たりのカロリーを128キロカロリーに抑えるとともに、不足しがちなカルシウムや鉄分を配合し、しっかりとした食感を実現した。通常のカップラーメンが300〜500キロカロリーだから、かなり低カロリーだ。

消費者のヘルシー志向を反映し、同社では「売り上げは着実に伸びています」と話す。

手軽なインスタント食品も「ヘルシー、おいしい、安全」がキーワードになっている。

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