ハリウッドのラブコメ映画
ミュージカル「ウェディング・シンガー」上原多香子に聞く
2008/1/30 産経新聞
東京朝刊 by 柳谷昇子
女優で歌手の上原多香子がミュージカル「ウェディング・シンガー」に出演する。アダム・サンドラーとドリュー・バリモア共演の同名映画(1998年)をミュージカル化したラブコメディー。上原は「充実しています。いま、すごく楽しい」と意欲を燃やしている。
1985年、米ニュージャージーの結婚式場を舞台に、それぞれ恋人がいるバンドマン(井上芳雄)とウエートレス(上原)の迷走する恋のゆくえを描く物語。
「全曲といっていいほど踊って歌いまくる、華やかな作品。次々にいろいろなことが起きて、笑いどころも満載。客席で見たいぐらいです。ラブコメなのでテンポを重視しつつ、どうしたら面白くなるか、みんなでアプローチのしかたを追求しています」と上原。
平成12年に歌とダンスの4人組ユニット「SPEED」を解散後、音楽活動と女優業を並行している。舞台は17年の「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」以来、2作目となる。
「初舞台のときは頭が真っ白でしたが、観客の息づかい、拍手、笑いなど、ライブとは違うリアクションが衝撃的でした。舞台はその日その日の空気があって、演者とお客さまと一緒に作っている感じがします」
昨年暮れから、本作のけいこに没頭している。
「ふだんはテレビっ子なんですが、最近は家に帰っても舞台以外の情報がほしくないぐらい。自分のペースをつかむことに集中しています。みんなでいい舞台にしたいという気持ちが高いので、けいこが楽しい。どっぷり漬かりすぎて、この作品が終わったとたん、ぐーたらにならないか心配です(笑)」
SPEEDのときはひたすら走り続け、ソロになってからは「1人でやることの大変さや喜び、充実感を知り、挫折感も味わった」という。
「今年は、歌にしろ芝居にしろ、“こなす”のではなく、納得できるまで打ち込み、満足感を得られるように努力し、人間的な幅を広げていきたい。いまはこの日本初演の作品を観客の皆さんがどう感じてくれるか楽しみです」
2月6日から28日まで、東京・日比谷の日生劇場。(電)03・3201・7777。
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