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医療・ＩＴ・金融系…
広まる転職支援 特化した事業所も続々
2008/3/5 産経新聞
東京朝刊 by 田辺裕晶
望んだ職種、適性のある職種に就けるよう相談にのる転職支援が広まっている。企業情報はもちろん、いま動くべきか否かのアドバイスから、即戦力を求める企業に好印象を残せる自己アピールの仕方まで、きめ細かくサポート。新天地を探す人に心強い味方となっている。
東京都新宿区の人材サービス大手「インテリジェンス」では、転職希望者に対する面接のシミュレーションが行われていた。ＩＴ企業のエンジニアに扮した男性が切り出した。「プロジェクトごとに職場を転々としなければならないので、一貫したスキルが身に付かない。決められた仕事だけではなく、もっと自分を出したい」
話を聞くのは、キャリアコンサルタントの藤田芳彦さん。柔和な表情で過去の実績と転職の動機、移りたい職場のイメージなどを確認。面接は約１時間半で終了した。
同社では常時１万２０００社以上から約８万人の求人を受け、転職希望者の希望に添った企業を紹介している。転職希望の登録は無料で、採用されれば企業側から採用後の年収の３０〜３５％を報酬として受け取る。そのため、いかに採用率を上げるかが腕の見せどころだ。「過去にどんな経歴を持つ人が、どの企業に採用されたか。データの蓄積から登録者の採用率を割り出します」と藤田さん。
目標企業が決まれば履歴書の書き方指導や面接の練習、さらに企業ごとの特色に応じたトレーニングを提供して、採用率を上げるよう努力する。
もちろん本人の希望と経歴に大きな差があり、採用が難しいケースもある。その際は「目的に近づくために別の職場を勧めたり、希望職種のイメージを聞いてそこに近い企業を紹介することもあります」という。
厚生労働省によると、キャリアコンサルタントに国家資格はないが、現在、同省が認可した民間の１０団体が認定試験を行っている。再就職支援会社だけでなく、企業内の悩み相談や、教育機関での学生の就職支援などでも活躍している。
同省認定の民間職業紹介事業所は昨年末時点で１万３４６９事業所。ホワイトカラー全業種をカバーするような大手だけでなく、中小規模の医療・ＩＴ・金融・外資系など専門に特化した事業所も多く、新規参入が相次ぐなかで各社特色出しを工夫している。
女性支援を充実させている「テンプスタッフ」では、登録者が利用できる保育所を開設したり、スキルアップのための語学や資格取得セミナーなどを実施。また「産休・育休はとれるか」「残業がどのくらいあるか」など転職先の環境面にこだわる希望者が多いが、「やりたい仕事は何かを中心に考えるようアドバイスしています」という。
一方、総務・財務・人事など管理系職種に特化しているクロスインフィニティ・マネジメントでは３月１３日から、専属スタイリストが店に同行し、スーツやシャツ、ネクタイなどをコーディネートするサービスを開始する。担当者は「管理部門の人は外部と接触しないため、自分自身のアピールの仕方を気にしない人が多い。ちょっとした見せ方で年収がアップすることもあるんです」と話す。
派遣スタッフからの転職相談にのるリクルートスタッフィングのキャリアカウンセリングセンター、佐藤淑子さんによると、最近は相談者の９割が正社員への転職を意識しているという。「５年前は『派遣でも仕事があればラッキー』という雰囲気でしたが、今は多くの人が『正社員になるチャンス』ととらえています」と話す。なかなか実感できないが、やはり景気は上向いているようだ。
東京都新宿区の人材サービス大手「インテリジェンス」では、転職希望者に対する面接のシミュレーションが行われていた。ＩＴ企業のエンジニアに扮した男性が切り出した。「プロジェクトごとに職場を転々としなければならないので、一貫したスキルが身に付かない。決められた仕事だけではなく、もっと自分を出したい」
話を聞くのは、キャリアコンサルタントの藤田芳彦さん。柔和な表情で過去の実績と転職の動機、移りたい職場のイメージなどを確認。面接は約１時間半で終了した。
同社では常時１万２０００社以上から約８万人の求人を受け、転職希望者の希望に添った企業を紹介している。転職希望の登録は無料で、採用されれば企業側から採用後の年収の３０〜３５％を報酬として受け取る。そのため、いかに採用率を上げるかが腕の見せどころだ。「過去にどんな経歴を持つ人が、どの企業に採用されたか。データの蓄積から登録者の採用率を割り出します」と藤田さん。
目標企業が決まれば履歴書の書き方指導や面接の練習、さらに企業ごとの特色に応じたトレーニングを提供して、採用率を上げるよう努力する。
もちろん本人の希望と経歴に大きな差があり、採用が難しいケースもある。その際は「目的に近づくために別の職場を勧めたり、希望職種のイメージを聞いてそこに近い企業を紹介することもあります」という。
厚生労働省によると、キャリアコンサルタントに国家資格はないが、現在、同省が認可した民間の１０団体が認定試験を行っている。再就職支援会社だけでなく、企業内の悩み相談や、教育機関での学生の就職支援などでも活躍している。
同省認定の民間職業紹介事業所は昨年末時点で１万３４６９事業所。ホワイトカラー全業種をカバーするような大手だけでなく、中小規模の医療・ＩＴ・金融・外資系など専門に特化した事業所も多く、新規参入が相次ぐなかで各社特色出しを工夫している。
女性支援を充実させている「テンプスタッフ」では、登録者が利用できる保育所を開設したり、スキルアップのための語学や資格取得セミナーなどを実施。また「産休・育休はとれるか」「残業がどのくらいあるか」など転職先の環境面にこだわる希望者が多いが、「やりたい仕事は何かを中心に考えるようアドバイスしています」という。
一方、総務・財務・人事など管理系職種に特化しているクロスインフィニティ・マネジメントでは３月１３日から、専属スタイリストが店に同行し、スーツやシャツ、ネクタイなどをコーディネートするサービスを開始する。担当者は「管理部門の人は外部と接触しないため、自分自身のアピールの仕方を気にしない人が多い。ちょっとした見せ方で年収がアップすることもあるんです」と話す。
派遣スタッフからの転職相談にのるリクルートスタッフィングのキャリアカウンセリングセンター、佐藤淑子さんによると、最近は相談者の９割が正社員への転職を意識しているという。「５年前は『派遣でも仕事があればラッキー』という雰囲気でしたが、今は多くの人が『正社員になるチャンス』ととらえています」と話す。なかなか実感できないが、やはり景気は上向いているようだ。
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