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寝過ぎ寝不足で糖尿病 
睡眠5時間未満、肥満の危険
2008/3/13 産経新聞  東京朝刊
睡眠が長すぎても短すぎても糖尿病になりやすく、1日5時間未満では肥満になる確率が高いなど、睡眠と生活習慣病が関連するとの研究結果を兼板佳孝日本大講師(公衆衛生学)らがまとめ、12日発表した。


睡眠時間が短い人と長い人は死亡の危険が高いことは知られているが、生活習慣病の予防にも健やかな眠りが重要なことを示した形だ。

兼板講師らは、地域の健診データ(約1000人)や職場の健診データ(約2万2000人)などを分析。

糖尿病は、睡眠が6時間以上8時間未満で最も少なく、6時間未満や8時間以上だとその3〜5倍だった。

男性勤務者を対象にした継続調査では、睡眠5時間未満の人は、7年後に肥満になる危険性が5時間以上の人の1・2倍になり、糖尿病などの生活習慣病にもなりやすかった。また太った人は、7年後に睡眠が5時間未満になる確率がやせた人の1・2倍だった。

動脈硬化の原因となる脂質代謝異常は、成人女性の場合、睡眠6時間以上7時間未満が最も少なく、5時間未満か8時間以上で多かった。

厚生労働省の国民健康・栄養調査では、欠食や外食が多く、ストレスを感じる人ほど睡眠時間が短い傾向にあった。

兼板講師は「寝不足だとホルモンバランスが崩れて食欲が高まり、生活習慣病になりやすいのではないか。健康づくり運動には睡眠の指導も重要だ」と話している。

河盛隆造順天堂大教授(代謝内分泌学)の話
この調査で睡眠が糖尿病や肥満に直接影響することが分かった。睡眠障害と生活習慣病の悪循環を断ち切ることが重要だ。医者は生活習慣病の患者に、食事や運動と同じように睡眠について聞き、患者も睡眠の悩みを訴えるべきだ。睡眠の質を改善すれば治療に役立つ。

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生活習慣病
長年の生活習慣が原因で発症する慢性疾患の総称。患者は数千万人に上る。糖尿病や脂質代謝異常、高血圧症、肥満などが含まれる。放置すると心臓や脳の血管が詰まって心不全や脳梗塞(こうそく)になる危険が高い。予防や治療には、喫煙や栄養・食事、運動、飲酒など生活習慣の改善が欠かせないが、すべての人が関係する睡眠の重要性も指摘されている。

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