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第1回は自ら育成のオーケストラとともに
テレ朝系「題名のない音楽会」佐渡裕が新司会デビュー
2008/3/16 産経新聞  東京朝刊 by 原口啓太
4月から音楽番組「題名のない音楽会」(テレビ朝日系)の新司会者となる佐渡裕の初の公開映像収録が12日、東京オペラシティ・コンサートホールで行われた。第1回放送には兵庫県立芸術文化センターで自ら育成しているスーパーキッズ・オーケストラなどが出演。「音楽のおもしろさを人に伝えるのが使命」という佐渡の全力投球で熱い船出になった。

子供たち相手にも全力投球の佐渡裕
子供たち相手にも全力投球の佐渡裕

「題名のない音楽会」は昭和39年にスタートした長寿番組。最初から出光興産の1社提供。司会は作曲家、黛敏郎が平成9年に亡くなるまでつとめ、永六輔を経て武田鉄矢に。平成12年4月からは、ピアニストで作曲家の羽田健太郎を迎え、「題名のない音楽会21」となり、よりエンターテインメント性の強い音楽番組になった。羽田が昨年6月に急逝。以後はさまざまなゲスト司会者を招いて放送されていた。

番組プロデューサーによると、佐渡には羽田逝去後の夏に初めて司会者就任を打診したという。一番の問題はスケジュールの調整だった。国内でも兵庫県立芸術文化センター芸術監督、シエナ・ウインド・オーケストラ首席指揮者というポストを持ち、フランスを中心にヨーロッパで1年の半分は活動する佐渡側の答えは当初は「物理的に無理」。

しかし、佐渡は公開収録後の記者会見で「子供のときから、憧れを持って見ていた番組です。デビューのころから黛さんに番組で紹介していただき、出光音楽賞もいただいた。そもそも黛さんがこの番組を作ったのは、私の師匠バーンスタインのアメリカの番組にならったもの。不思議な縁を感じている」と就任を喜んだ。

テレビ朝日側もすべて日本での公開収録ではなく、佐渡の海外での活躍の放送なども織りまぜて対応していく。

この日収録した番組2本はともに子供のオーケストラを指揮するものだったが、「子供相手だからこそ本気で」という佐渡の熱血漢ぶりが全開。その気迫に子供たちも応えて、みるみる演奏がよくなっていく様子は聴き応え十分だった。

「テレビのレギュラー司会者なんてもちろん初めてですし、不安もあり緊張もしましたが、気持ちよく収録できました」と笑顔で語った。

番組タイトルも再び「題名のない音楽会」に戻しての再スタート。クラシックファンが見逃せない、直球の音楽啓蒙(けいもう)番組がお茶の間に復活しそうだ。

佐渡が司会する第1回の放送は4月6日。

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