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発泡酒、缶コーヒー…
食の「0」 メタボ健診実施で競争激化
2008/3/30 産経新聞  東京朝刊 by 榊聡美
糖分ゼロ、カロリーゼロのコーラ飲料の大ヒットに端を発した食の「0(ゼロ)ブーム」。4月から始まる特定健診・保健指導、いわゆる「メタボ健診」を前に、“ゼロコンセプト”の飲料や食品が急増している。糖質0、カロリー0、コレステロール0…。商品のパッケージには「0」が躍っている。

健康志向の高まりとともに次々とアイテムが増えている、パッケージに「0(ゼロ)」をうたった食品や飲料
健康志向の高まりとともに次々とアイテムが増えている、パッケージに「0(ゼロ)」をうたった食品や飲料

発泡酒
ゼロコンセプトの商品の中でも「糖質ゼロ戦争勃発(ぼっぱつ)!?」といわれるほど競争が激しいのが発泡酒だ。

業界初の「糖質ゼロ発泡酒」として注目を集めたアサヒビールの「スタイルフリー」は、発売1年で累計販売数が3億本(350ミリリットル缶換算)を突破。今年に入ってキリンビールの「キリンゼロ」、サントリーの「ゼロナマ」が相次いで発売された。

キリンゼロは、100ミリリットル当たり19キロカロリーという、カロリーオフと糖質ゼロを同時に実現。一方、サントリーはメタボ健診の実施に合わせて来月から、ゼロナマにから揚げ粉と食用油を組み合わせ、スーパーの店頭などで販売し、「我慢しなくていい」をアピールする。

来月16日に発売されるサッポロビールの「ビバライフ」は、飲みごたえにこだわり、アルコール度数は5%と他社よりも高め。「メタボ健診の対象である40代より少し若い世代を中心に、明るく楽しく飲むことを提案していきたい」(同社広報室)という。

缶コーヒー
メタボが気になる世代の30〜40代の男性がメーンターゲットの缶コーヒーも「糖類ゼロ」が来月お目見えする。

「ワンダ ゼロマックス」(アサヒ飲料)は砂糖、ミルク入りのいわゆるブレンドタイプの缶コーヒーながら、業界では初めて糖類をゼロにした。これまでは“無糖=ブラック”だったが、「缶コーヒー市場を見ても約6割までがブレンドタイプ。その主流でゼロを実現させなければ、意味がないと考えました」と、同社広報・IR室の松崎大さん。

乳成分を抑えながらも、いかにブレンドらしい“ミルク感”を出すかが開発のポイントに。乳原料に濃縮乳を加え、飲んだ瞬間にミルクの味が感じられるよう工夫するとともに、微量の甘味料でほのかな甘みを付加した。

付加価値
手軽に空腹感をおさえるゼリー飲料も各メーカーが軒並み「カロリーゼロ」タイプを商品化。中でもクラシエフーズの「プルジュレ」シリーズは女性を意識して、カロリーゼロだけでなく、肌のうるおい成分のヒアルロン酸などを配合した。

メイトー(協同乳業)の「脂肪0ヨーグルト アセロラ+りんご」は、無脂肪タイプのヨーグルトに、アンチエイジング効果が期待できるポリフェノールやビタミンCを含むアセロラとりんご果肉を加えた。

このほか、食用油やマヨネーズタイプの商品には「コレステロールゼロ」が広がりつつある。

しかし、糖質や脂質は食品のうまみを構成する重要な要素。健康への機能性を追いつつ、おいしさをどうやって両立させるか。それが、ゼロ商品のヒットのカギになりそうだ。

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