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仕事帰りに一杯…だから?
ビールの個人消費量 全国トップはここ!
2008/5/8  産経新聞東京朝刊
早くもオープンするビアガーデンも現れ、ビールがおいしい季節がやってくる。

国内でビールがどれほど消費されているのか調べると、昨年は330・5万キロリットルで、東京ドーム3杯近く。都道府県別の大人1人当たりを国税庁酒税課の「酒のしおり」(平成18年度)でみると、東京が50・7リットル、実に大瓶80本で、全国で一番多かった。そんなに江戸っ子は“酒好き”なのか。謎を追った。

「酒のしおり」によると、東京に隣接する千葉県は23・9リットル(全国43位)、埼玉県は23・3リットル(45位)、神奈川県は26・4リットル(37位)とかなり下位。40・6リットルで全国2位の大阪府も、東京と同様に、周辺の消費量は少ない。

ビールメーカー大手5社で作るビール酒造組合(東京都中央区)は「東京の場合、近県のベッドタウンから都心に通うサラリーマンが仕事帰りに都心で1杯のみ、終電に飛び乗って家に帰るというパターンが多い。そんな通勤者が飲んだ量が、東京の数値を押し上げているようだ」と推測する。大阪の状況も同様といえる。

同じように、キリンビール広報部は「東京は満15歳以上の労働力人口が多く、酒の席でジョッキを傾ける量が増えることも東京が1位の理由だろう」と話す。

一方、アサヒビール広報部は「酒店が業務用で一度に飲食店に売る量も多くなる」という点のほか、「東京のような都会では、コンビニエンスストアなど手軽に酒を購入できる場所が多い」と、購入しやすさも指摘する。

消費の多さは人が多く便利な東京だからであって、単純に「江戸っ子=酒好き」とはいえないようだ。(村上智博)

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県民レベルでの酒の強さを調査した原田勝二・元筑波大教授(薬理遺伝学)の話
「東京の人の酒の強さは全国19位とほぼ平均で、酒に強い人が多いから消費量が多いとは言い切れない。南九州や東北には酒に強い人が多いので、そうした地域から東京に移ってきた人が消費を増やしているとも考えられる。また、酒の消費は経済のゆとりに比例する。バブル崩壊後、全国的にはビールの消費が伸び悩んでいるが、東京はまだ経済的に恵まれていることもあって消費が多いともいえる」

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