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秋田本拠の劇団わらび座 生誕80周年記念で
手塚治虫「火の鳥〜鳳凰編」がミュージカルに
2008/5/8  産経新聞大阪夕刊 by 平松澄子
秋田県仙北市の田沢湖に本拠地を持つ劇団わらび座が、手塚治虫生誕80周年を記念して、ミュージカル「火の鳥〜鳳凰編」を製作。来年3月まで約1年間にわたって全国で計300ステージの公演を行っている。

手塚漫画の「火の鳥」は、“人間とは、永遠の生命とは何か”を時空を超えて問い続けている長編大作。「〜鳳凰編」は奈良時代の日本を舞台に、彫刻家としての才能を開花させた隻眼隻腕の盗賊・我王と、彼に利き腕を傷つけられた仏師の茜丸が、大仏殿の鬼瓦の製作をめぐって競う運命的な物語である。

手塚は来年が没後20周年になるが、亡くなる直前に田沢湖のわらび座本部を訪れたときから、「〜鳳凰編」の舞台化を勧めていたそうだ。「日本の風土に基づき、風土に根付いた劇団活動を57年間も続けているわらび座の集大成として、総力をあげて作り上げた作品です」と是永幹夫代表は力を込める。

同本部へ泊まり込んで演出を担当した栗山民也は「自然と向き合いながら作品を作るという、ぼくにとっても新しい演劇体験ができた。火の鳥は“光”と解釈して、声は聞こえるが実体は観客それぞれの心の中に表れるようにした」。美術担当の妹尾河童も「日本の風土を感じさせるには木がいいと、舞台全体を木で取り囲むような空間にした。わらび座のスタッフの情熱があればこそのセットに仕上がっている」と熱っぽく語った。

キャストは我王役にパク・トンハを迎え、茜丸役は戎本みろ、速魚役は碓井涼子ら劇団員が演じる。「人と人とのつながり、人間の本質を考えさせてくれる作品。日本だけでなく世界中で上演してほしい」とパク。漫画の我王は大きな鼻が印象的だが、端正な顔にアザをつけるなどの工夫をして難役に取り組んでいる。

関西公演は、5月22日=豊岡市民会館▽7月5〜6日=兵庫県立芸術文化センター中ホール▽7月19日=岸和田波切ホール大ホール▽9月12日=京都会館第2ホール▽来年2月8日=栗東芸術文化会館さきら大ホールなどがある。詳しい問い合わせはわらび座関西事務所TEL06・6864・9600。

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